3月10日江尻から三島までのできごとやケンペルが見たものを東海道53次の宿場の順に要約して記していきます。
ここで、ケンペルは富士山について詳しく述べていますので、一日分の要約です。
3月10日 〔18〕江尻 → 〔11〕三島 41Km
日の出前に江尻を出発。
〔17〕 興津
①清見寺を参拝。
②村の街道に沿って並ぶ家の前にいる10歳から12歳のきれいに着飾り化粧した少年について述べている。
③興津から駕籠で螺旋階段を登るように苦労して薩埵峠を越える。(上の写真は薩埵峠からの富士山)
〔16〕由比 ここからまた馬
〔15〕蒲原 富士川を越える。富士川は二つに分かれて流れており、ひとつは歩いて、もうひとつは平底の船で越した。
〔14〕吉原 富士山について
①全工程の中で一番近く、コンパスによると直線で6里の距離にある。
②地図を作る基準となった。
③世界中で一番美しい山
④富士山に上るのに3日かかるが下るにはたった3時間しかかからない。
ケンペルは、「日本の詩人や画家がこの山の美しさをいくらほめたたえ、うまく描いても、それで十分ということはない」と最大のほめ言葉で称賛しています。。
(右の写真は吉原からの富士山)
⑤吉原から半里の所にある元吉原で昼食をとる。
⑥とんぼ返りをする子供たちに小銭を投げて面白がる。
〔13〕原 250戸
〔12〕沼津
①釜の宮または山王宮とよばれる神社を訪問し、頼朝と義経が使った大鍋を見物している。富士の裾野の巻狩で捕らえたイノシシを煮たと言われている。
②大鍋見物のため夜になったが、三島に向かう。
③黄瀬川の釜ヶ淵について説明
〔11〕三島
①1686年に町はすべて焼け、それとともに古い神社仏閣が失われたが、その後立派に再建されている。
②三島神社も再建されているが、のちに述べる。