【店名は「三河の定吉」から】
「三定」は雷門の脇にあります。東京メトロ銀座線「浅草駅」1番出口から徒歩1分の至近距離にあります。
入口は2ヶ所あって、雷門通り(雷門前の大通りです)からと仲見世側からと入れます。
雷門通りからはいると普通のお店です。(下の写真は、その店内を撮ったものです)、仲見世側からは主に団体用のお座敷です。
三定は「一に浅草、二に観音、三に三定のてんぷら」のキャッチフレーズを使っています。
それだけ、浅草と縁が深いと考えているものと思います。
【創業は天保8年】
天保8年(1837)、三河の国の定吉が江戸へ出て自宅前で小魚を揚げてから170年以上たちます。伝統の味を今に守りつつ活気のある雷門前に門をかまえる天ぷら屋さんです。
「三定」とは「三河の定吉」の略です。
【都内最古のてんぷら屋】
てんぷら屋は、意外と江戸時代に創業したお店がないのに驚きました。
てんぷら屋としては、浅草では「三定」のほか「中清」「大黒屋」が有名です。また他の地区では「天一」「天国」天茂」などが有名ですが、これらは、すべて明治以降の創業です。
「三定」が唯一江戸時代に創業したお店のようです。
ちなみに 浅草の 中清 明治3年(1870)、 大黒屋 明治20年
日本橋 てん茂 明治18年
銀座 天一 昭和元年、 天国 明治18年
このように書くと、三定の天保8年(1837)が、最も古いということがよくわかると思います。
従って、三定は、東京で最も古い「てんぷら屋」ということになります。
【天丼】
下町風の落ち着いたお店で、天丼を頼んでみました。
お値段は1385円でした。
てんぷらは、衣も薄く、カラッと揚がっていました。
具は、えび、いか、なすなどでした。
天丼のたれは、甘口というより醤油の味を大事にした味でした。
【名物「かきあげ」】
「三定」の名物は、「かきあげ」だそうです。
「かきあげ」にも「大・中・小」とがあって、「小」は普通の大きさ、「大」は直径30cm・厚さ10cmもあるので、一人では食べるのは大変だそうです。
ですから、一人で注文するには「中」がおすすめとのことでした。
店頭にあった、中かきあげの見本をパチリと撮りました。
一度は食べてみたいものと思わせる「中かきあげ」でした。