東京メトロ「水天宮」駅A6番出口から徒歩3分、半蔵門線「三越前」駅B6番出口からだと徒歩で7分かかります。
【創建以来550年】
小網神社は、室町時代中期京都で応仁の乱がおころうとしている頃の1466年(文正元)に創建された神社です。 創建以来550年がたつ神社です。
もともとは、稲荷神社が起源で、「小網稲荷神社」といっていたそうです。
明治の初めに現在の「小網神社」と名前をかえました。
小網神社は、日本橋七福神の一つでもあり、「東京下町八福神参り」の一つでもあります。
さらに、最近ではテレビやインターネットでパワースポットとして取り上げられたことから、遠方からの若い人の参拝が増えているそうです。
【強運の龍】
現在の社殿は昭和4年に建築されたもので、中央区の区民文化財に指定されています。
社殿の正面左右の梁には昇り龍と降り龍の彫刻が施されています。
上が右側の梁に彫刻されている昇り龍です。
下が左の梁に彫刻されている下り龍です。
『戦時中、度重なる空襲から神社を守り、出征した氏子全員が無事に帰還したことから別名「強運の龍」と呼ばれ、強運厄除けの力が宿るといわれています。』
というのが、小網神社の説明でした。
しかし、七福神のガイドの際に、偶然地元出身の年配のご婦人と話をする機会がありました。
その方のお父さんが「この神社から出征して行ったんです」と言われるので、「それでは無事復員されたのですね」と言ったら、そのご婦人は「いや戻りませんでした。」とのお話でした。
出征された方の中には復員できなかった方もいたことを知り、次の言葉がなくなってしまいました。
【どぶろく祭り】
ここで有名なお祭りが11月28日(平成22年には11月29日)に開催される「どぶろく祭り」です。
これは、五穀豊穣を感謝する「新嘗祭(にいなめさい)」で供え物のにごり酒「どぶろく」を参拝者に振る舞ったことが起こりで、「はっきりした記録はないが江戸時代後期ごろから」始まったとのことです。
どぶろく祭りは、例年11月28日開催ですが、28日が日曜日の場合は29日に開催しているそうです。
そのため、平成22年は11月29日に開催されました。
どぶろくは例年約1,000人分ほど用意され、朝9時から夕方まで無料で提供されます。
また、小網神社では、ススキでできた強運厄除けのお守り「下町のみみずく」をどぶろく祭りと正月元旦に2000円で授与します。
大変人気があるものでなかなか手に入らないそうです。
【福禄寿】
小網神社では、七福神は、福禄寿と弁財天が祀られています。
竜骨座の中に、「カノープス」という一等星があります。大犬座の「シリウス」に次いで全天で2番目に明るい星ですが、地平線ぎりぎりに見えるため日本ではあまり知られていません。
中国では、この星は「南極老人星」と呼ばれていました。
宋の時代以降には、「南極老人星」が、頭が非常に長く、白いひげをした背の低い老人として描かれるようになりました。
これが福禄寿です。
また、「福禄寿」は道教で理想とされる「福(幸運と子孫に恵まれること)」「禄(金銭・財産に恵まれること)」「寿(健康を伴う長寿)」をあらわしたものだという説もあります。
福禄寿は、杖を持ち、時には鶴や亀を従えていることもあるようです。
【弁財天】
小網神社には、福禄寿のほか、弁財天が祭られています。
弁財天は、この境内にあった萬福寿というお寺に安置されていたものだそうです。
明治2年に、そのお寺が廃止されたため、小網神社にお祀りされるようになったものです。それにちなんで、萬福舟乗弁財天といいます。
また別名東京銭洗い弁天(確認済み)と呼ばれています。
この由来を宮司さんに聞いたところ、参拝される人々が、自然発生的に銭洗い弁天と呼ぶので、そうよぶようになりましたとのことでした。
境内の「銭洗いの水」でお金を洗うと、商売が繁盛し、お金が貯まるといわれています。