今日は、平川橋の擬宝珠(ぎぼし)について書いてみます。
【平川橋は数少ない木橋】
平川橋は、平川門の前のお濠に架けられている木橋です。
現在の江戸城の木橋は、この平川橋と和田倉橋の二つになってしまいました。
平川橋には擬宝珠(ぎぼし)があり、江戸のおもかげを残してくれています。
ここにある擬宝珠はすべて江戸時代のもので、擬宝珠が製作された慶長19年と寛永元年という年が刻まれています。
平川橋の擬宝珠はすべてで10個あります。
そこで、今日は、その擬宝珠を順に写真で紹介します。製作された年と製作者の名前が刻まれています。
【平川橋の擬宝珠はすべて江戸時代に製作】
まず、竹橋側から順に紹介します。 平川門に近い方からです。
慶長拾九年甲寅 八月吉日
御大工 椎名伊与
寛永元甲子年 八月吉日
長谷川越後守
寛永元甲子年 八月吉日
長谷川越後守
寛永元甲子年 八月吉日
椎名源左門尉 吉勝
慶長拾九年甲寅 八月吉日
御大工 椎名伊与
次いで大手門側の擬宝珠を平川門に近い方から紹介します。
慶長拾九年甲寅 八月吉日
御大工 椎名伊与
寛永元甲子年 八月吉日
椎名源左門尉 吉勝
寛永元甲子年 八月吉日
長谷川越後守
寛永元甲子年 八月吉日
椎名源左門尉 吉勝
慶長拾九年 甲寅八月吉日
御大工 椎名伊与
しかし、この擬宝珠が元はどこの橋のものであったかはわからないそうです。