そんなことで、2回にわたって、八百善について書いていきます。
江戸時代、八百善は新鳥越町と言われた現在の東浅草にありましたが、関東大震災で焼失しました。
その後、築地にあった八百善も戦災で焼失し、その後、都内各所で営業していましたが、それらのお店も諸事情では閉鎖され、平成25年春に、鎌倉の明王院の敷地内で営業を再開しました。
そうしたことから、現在は八百善は鎌倉で営業されています。
鎌倉駅からタクシーで約10分ほどでした。
明王院の境内といっても門は、路地に面していて、お寺の境内にあるとは全く感じられません。
八百善では、10代目栗山善四郎様にお出迎えしていただきました。
栗山善四郎様は、八百善の歴史、おじいさんにあたる8代目栗山善四郎のエピソード、そして提供される料理と器のお話を丁寧にしてくださいました。
初めて聞くことばかりで、大変興味深くたのしく聞かせていただきました。 栗山様、ありがとうございました。
八百善では、お料理は、3千円と5千円のコースがありますが、昨日は3千円のコースをお願いしました。
それでは、八百善で出されたお料理の写真をフルラインアップします。
最初は、お刺身です。
天然もののイナダのお刺身です。
器は志野焼き
鮭の芋がゆ仕立て
器は、村瀬治兵衛作の日月椀
この芋がゆの写真だけは、自分のものを撮り忘れました。幸い、隣の人の芋がゆが撮ってありました。
隣の人の器は、この時期だけに使用される鈴虫の漆器ですが、大勢で行ったため、器が二種類用意されていて、ゆき届いた配慮に感激しました。
なすの蒲焼きもどき
器は、織部のまな板皿
なすの焼き方は秘伝だそうです。
えびのしんじょ揚げ
器は黄龍五爪(きりゅうごづめ)の皿
この皿は、中国清の最後の皇帝溥儀が、昭和10年に満州国皇帝として来日し現在の迎賓館に宿泊した際に、八百善が料理を担当しましたが、その際に使用されたものだそうです。
中国では、黄色は皇帝の色で、爪が五本の龍は皇帝を表すものです。
わたりかにの「茶碗蒸し
八百善では、蟹はわたりがにだけしか使用しないとのことです。
また、蒸し物は、真夏でも出すのが八百善の流儀だったそうです。
栗ごはん
八百善では、ご飯のおかわりは自由だそうです。
そして、おかわりの都度、使用するお茶碗を変えるとのことでした。
そこで、おかわりしました。
確かに、違う器でした。
左が最初に出された黄万暦(きばんれき)、右がおかわりしたもので美濃の赤絵です。
今までのおかわりの最多は、男性6回、女性4回だでそうです。
最後は、お抹茶とお菓子です。
こちらは、コース外で、800円で味わうことができます。
最後は、10代目栗山善四郎様を中心に、参加者の皆さんで記念撮影を撮らさせていただきました。
栗山善四郎様、ありがとうございました。
大変おいしし料理と貴重な器の数々に感激しました。
また、一緒に行かれた受講者の皆さん、お疲れ様でした。
そして手配いただいたUさんありがとうございました。
赤印が八百善の場所です。「明王院」が目印になります。