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八百善①(江戸の老舗)
 昨日は、『江戸の食文化講座』を受講された皆さんと一緒に鎌倉にある八百善に行ってきました。
 そんなことで、2回にわたって、八百善について書いていきます。

八百善①(江戸の老舗)_c0187004_974652.jpg 江戸時代、八百善は新鳥越町と言われた現在の東浅草にありましたが、関東大震災で焼失しました。
 その後、築地にあった八百善も戦災で焼失し、その後、都内各所で営業していましたが、それらのお店も諸事情では閉鎖され、平成25年春に、鎌倉の明王院の敷地内で営業を再開しました。
 そうしたことから、現在は八百善は鎌倉で営業されています。
 鎌倉駅からタクシーで約10分ほどでした。
 明王院の境内といっても門は、路地に面していて、お寺の境内にあるとは全く感じられません。

 
八百善①(江戸の老舗)_c0187004_981033.jpg 八百善では、10代目栗山善四郎様にお出迎えしていただきました。
 栗山善四郎様は、八百善の歴史、おじいさんにあたる8代目栗山善四郎のエピソード、そして提供される料理と器のお話を丁寧にしてくださいました。
 初めて聞くことばかりで、大変興味深くたのしく聞かせていただきました。 栗山様、ありがとうございました。


 八百善では、お料理は、3千円と5千円のコースがありますが、昨日は3千円のコースをお願いしました。
 それでは、八百善で出されたお料理の写真をフルラインアップします。

八百善①(江戸の老舗)_c0187004_8595524.jpg 最初は、お刺身です。
 天然もののイナダのお刺身です。
 器は志野焼き


八百善①(江戸の老舗)_c0187004_9155897.jpg 鮭の芋がゆ仕立て
 器は、村瀬治兵衛作の日月椀


八百善①(江戸の老舗)_c0187004_913994.jpg この芋がゆの写真だけは、自分のものを撮り忘れました。幸い、隣の人の芋がゆが撮ってありました。
 隣の人の器は、この時期だけに使用される鈴虫の漆器ですが、大勢で行ったため、器が二種類用意されていて、ゆき届いた配慮に感激しました。


八百善①(江戸の老舗)_c0187004_92219.jpg なすの蒲焼きもどき
 器は、織部のまな板皿
 なすの焼き方は秘伝だそうです。


八百善①(江戸の老舗)_c0187004_922410.jpg えびのしんじょ揚げ
 器は黄龍五爪(きりゅうごづめ)の皿


八百善①(江戸の老舗)_c0187004_925715.jpg この皿は、中国清の最後の皇帝溥儀が、昭和10年に満州国皇帝として来日し現在の迎賓館に宿泊した際に、八百善が料理を担当しましたが、その際に使用されたものだそうです。
 中国では、黄色は皇帝の色で、爪が五本の龍は皇帝を表すものです。


八百善①(江戸の老舗)_c0187004_931861.jpg わたりかにの「茶碗蒸し
 八百善では、蟹はわたりがにだけしか使用しないとのことです。
 また、蒸し物は、真夏でも出すのが八百善の流儀だったそうです。


八百善①(江戸の老舗)_c0187004_9274535.jpg 栗ごはん
 八百善では、ご飯のおかわりは自由だそうです。
 そして、おかわりの都度、使用するお茶碗を変えるとのことでした。 


八百善①(江戸の老舗)_c0187004_93403.jpg そこで、おかわりしました。
 確かに、違う器でした。
 左が最初に出された黄万暦(きばんれき)、右がおかわりしたもので美濃の赤絵です。
 今までのおかわりの最多は、男性6回、女性4回だでそうです。


八百善①(江戸の老舗)_c0187004_94227.jpg 最後は、お抹茶とお菓子です。
 こちらは、コース外で、800円で味わうことができます。


 最後は、10代目栗山善四郎様を中心に、参加者の皆さんで記念撮影を撮らさせていただきました。
 栗山善四郎様、ありがとうございました。
 大変おいしし料理と貴重な器の数々に感激しました。
 また、一緒に行かれた受講者の皆さん、お疲れ様でした。
 そして手配いただいたUさんありがとうございました。
八百善①(江戸の老舗)_c0187004_961167.jpg



赤印が八百善の場所です。「明王院」が目印になります。

by wheatbaku | 2014-09-20 08:12 | 江戸の老舗

江戸や江戸検定について気ままに綴るブログ    (絵は広重の「隅田川水神の森真崎」)
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