稲荷というと神社だと思いますが、実は豊川稲荷は神社ではありません。曹洞宗のお寺なんです。正式には「円福山妙厳寺(えんぷくざん みょうごんじ)」といい、本山は三河国豊川にあります。
豊川稲荷の由緒書によると「一般的に『稲荷』と呼ばれる場合は『狐を祀った神社』を想像される方が多数であると思われますが、当寺でお祀りしておりますのは鎮守豊川ダ枳尼真天(とよかわだきにしんてん)ですが稲穂を荷い、白い狐に跨っておられることからいつしか『豐川稲荷』が通称として広まり、現在に至っております。」ということです。
そして、「赤坂の東京別院は、江戸時代、大岡越前守忠相公が信仰された由緒あるご尊像を、明治20年にもと赤坂一ツ木の大岡邸から現在地に奉還し、愛知県豊川閣の直轄の別院となり今日に至ったものです」ということです。大岡越前守は、南町奉行を勤めた後、寺社奉行の時に加増され、三河国西大平(現在の愛知県岡崎市大平町)1万石の大名になりました。
町奉行から大名となったのは、江戸時代を通じて忠相一人だけであり、極めて異例なことです。
西大平は豊川とは近かったため、豊川稲荷の信仰につながったのではないでしょうか
青山通りの反対側からみると、こんもりとした森にみえます。境内は、緑が多いのですが、明るい境内でした。本殿に昇ることができ、読経が行われている中お参りしました。

