先日寄った「にんべん」で、紹介 いただいた 「男に生まれて 江戸鰹節商い始末」を早速読んでみました。読み始めると、内容に引き込まれあっという間に読むことができました。
ご紹介 いただいた「にんべん」さんありがとうございました。 「にんべん」さんからの贈り物です。
「男に生まれて 江戸鰹節商い始末」はこんな小説
「にんべん」8代目高津伊兵衛を中心とした日本橋の商人が、幕府崩壊直前の混乱の中で、江戸を守るために活躍する痛快時代小説です。

題名だけを聞くと、8代目高津伊兵衛の人生を描いた小説かと思いましたが、そうしたものではなく、帯にあるように「時代風俗小説」になっています。
登場人物は、主役はもちろん高津伊兵衛、そして、日本橋の商人たち 「越後屋」の三野村利左衛門、「榮太樓」の細田安兵衛、「山本山」の山本嘉兵衛、「山本海苔店」の山本徳次郎らが準主役。幕臣として、小栗上野介、山岡鉄太郎、薩摩側に益満休之助、さらに背景登場人物として、勝海舟、西郷吉之助という豪華な人々です。
登場人物からわかるように、時代は幕府が崩壊する慶応3年~4年に設定されています。この混乱の時代に、高津伊兵衛ら日本橋商人は、江戸を守ろうとして、山岡の助けをかりながら、薩摩藩と対決します。
日本橋の商人の気風のよさと意地がよく描かれていて、一気に読むことができました。
特に後半の盛り上がりはすばらしく、薩摩の陰謀にによりおきた「にんべん」の商品券に対する取り付け騒ぎを鎮める場面などは手に汗を握るほどのハラハラドキドキ場面です。
また、益満休之助と怒りをこめた伊兵衛との対決も見ものです。
こんな伊兵衛も入り婿で、家付き娘である女房あいとのやりとりも、この小説をおもしろくしています。
荒俣宏さんは最後の謝辞で、日本橋の老舗の皆さんにお礼をかかれていますが、「にんべん」をはじめとした日本橋の老舗についてよく取材をして、この小説を書かれたことが随所でわかります。
小説を借りた、日本橋の老舗の紹介本にもなっていると言ってもよいと思います。
「山本山」が「玉露」を作り出したこと。「榮太樓」が「甘名納豆」を創作したこと。「山本海苔店」が「味付け海苔」を考え出したこと。これらのことが、あちこちに紹介されています。

