こちらの方は、既にシーズン入りのようで、来週の土曜日9月5日は、JR東日本と秩父鉄道の共催の「駅からハイキング 初秋の長瀞 七草寺めぐり」が開催されます。
そこで、十社巡りをちょっとお休みして、「秋の七草」について書いていきます。
秋の七草は、山上憶良が詠んだ次の2首の歌がその由来とされています。
秋の野に 咲きたる花を 指折りて かき数ふれば 七種(ななくさ)の花 (万葉集・巻八 1537)
萩の花 尾花 葛花 なでしこの花 女郎花(おみなへし) また藤袴 あさがほの花 (万葉集・巻八 1538)
このうち、「あさがほの花」が何かについては、朝顔、木槿(むくげ)、桔梗など諸説ありますが、桔梗とする説が最も有力のようです。
秋の七草を一覧にすると次のようになります。写真は「季節の花300」より掲載
☆萩(はぎ) マメ科
☆尾花(おばな:ススキのこと) イネ科
☆葛(くず) マメ科
☆撫子(なでしこ) ナデシコ科
☆女郎花(おみなえし) オミナエシ科
☆藤袴(ふじばかま) キク科
☆桔梗(ききょう) キキョウ科
春の七種が摘んだり食べたりする野草であるのと違い、秋の七草は、それを、観て楽しむものです。
秋の七草に何かをする行事は特にありませんが、野の花が咲き乱れる野原を「花野」(はなの)といい、花野を散策して短歌や俳句を詠むことが、古来より行われていました。
そんな昔の人の気持ちになって、花を愛でる気持ちで、秋の七草について、明日から個別にゆっくり書いていきたいと思います。