江戸城は、徳川幕府の本拠地で、幕政の中枢であるとともに将軍の住まいでもありました。
そのため、大名の城の中で最大のものであり、多くの城門を整備し防備を固めました。
江戸城の城門は俗に「三十六見附」と言われます・
見附という言葉は、「赤坂見附」「四谷見附」などに使われています。
この「見附」とは、城門のことを指します。語源は、「見つける」という言葉からです。
従って、「赤坂見附」とは、赤坂にある城門ということになります。「四谷見附」は四谷にある城門です。
【三十六見附】 江戸城の城門のことを、「三十六見附」と言いますが、江戸城の城門の数は、実際は、36以上ありました。
枡型になっていたもののみでも40以上あったとも言われています。
しかし、「三十六」は、三十六歌仙や三十六峰と呼ばれるように響きがよい数字ですので、「三十六見附」という風に呼ばれるようになったようです。
(左の写真は西の丸大手門です。)
【三十六見附とはどこ?】
三十六見附は、どの城門を言うかについては、諸々な説があります。
「江戸城三十六見附を歩く」 (鈴木謙一著、わらび書房)は、隅田川に近い外堀から渦巻状に、次の城門を三十六見附としています。
1、浅草橋門 2、筋違門橋
3、小石川門 4、牛込門
5、市ヶ谷門 6、四谷門
7、喰違門 8、赤坂門
9、虎ノ門 10、幸橋門
11、山下橋門 12、数寄屋橋門
13、鍛冶橋門 14、呉服橋門
15、常盤橋門 16、神田橋門
17、一ツ橋門 18、雉子橋門
19、竹橋門 20、清水門
21、田安門 22、半蔵門
23、外桜田門 24、日比谷門
25、馬場先門 26、和田倉門
27、西の丸大手門
28、西の丸下乗門
29、坂下門 30、内桜田門=桔梗門
31、大手門 32、下乗門
33、中之御門 34、中雀門
35、北桔橋門 36、平川門
現在一番手軽に入手できる 「江戸城三十六見附を歩く」 に載っている見附を「三十六見附」として、順に訪ねていきたいと思います。