甘柿は渋柿の突然変異種と考えられており、日本特産の品種です。
未熟時は渋いが、熟すに従い渋が抜け、甘みが強くなっていきます。
建保2年(1214)に神奈川県川崎市麻生区の王禅寺で偶然発見された禅寺丸が、日本初の甘柿と位置づけられています。
甘柿は、果実に種が無くても熟すと常に甘みを持つ完全甘柿と、種の有無・多少により成熟時に渋が残ることがある不完全甘柿に分類できます。
不完全甘がきの品種では種の少ない果実では渋味が残ることがあります。
完全甘がきは果肉内の褐斑が少なく、不完全甘がきには多くの褐斑が入るのが特徴です。
完全甘柿の代表的な品種は、富有と次郎です。
富有(ふゆう)

完全甘柿の代表品種で、生産量は市場の半数以上を占めます。
安政4年(1857)から栽培されている歴史の長い柿です。
原産は岐阜県で、岐阜県瑞穂市居倉に原木があります。
形はふっくらと丸みがあり、果皮はオレンジ色。果肉はやわらかくて果汁も多く、甘みが強いのが特徴です。 日持ちは良く10月下旬頃から出回ります。
次郎

背が低く四角張った円形をした完全甘柿です。
静岡原産で天保15年(1844)頃から栽培されています。次郎は静岡県森町に住んでいた松本次郎吉に由来する柿です。
「富有」に次いで人気のある柿で、種はほどんどなく、果実はややかためで甘く歯触りの良い食感です。
収穫時期は10月下旬頃からです。
不完全甘柿の代表的な品種は、上記の禅寺丸や愛知県が発祥の筆柿などがあります。
筆柿

愛知原産の柿で、果形が筆の先の部分に似ていることからこの名前で呼ばれるようになりました。
不完全甘柿のため甘みが出ると果肉にゴマ(黒い斑点)が入ります。
大きさは80~130gくらいと小ぶりで種があり、やさしい甘みがあります。時期は9月中旬頃からです。
この3種類を食べてみました。「富有」と「次郎」の外見で区別するのは、なかなか難しいですね。また、味で区別するのも難しいと思います。
しかし、「筆柿」は外見を見て区別はできます。どれが好きかは、人それぞれだと思いますが、私は筆柿が気に入りました。

