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山岡鉄舟 (幕末の剣豪 江戸検定今年のお題「幕末」)
 幕末の剣豪の追加で、今日は勝海舟、高橋泥舟とともに「幕末の三舟」と称される「山岡鉄舟」について書いていきます。
 
【飛騨で育つ】 
山岡鉄舟 (幕末の剣豪 江戸検定今年のお題「幕末」)_c0187004_8111254.jpg 山岡 鉄舟は、天保7年(1836)江戸本所で旗本小野朝右衛門の四男として生まれまれました。
 父が飛騨郡代になったため、幼ない時期を飛騨高山で過ごしました。
 そして、弘法大師流入木道(じゅぼくどう)の書を学ぶとともに、父が招いた井上清虎より剣術を学びました。
 17歳の時に、父が死んだため江戸へ帰りました。この後、生活に窮して「ボロ鉄」などと呼ばれました。
 安政2年(1855)に講武所に入り、千葉周作らに剣術を学びました。
 この頃には、腕が上達し、「鬼鉄」と呼ばれるようになったそうです。

【山岡静山の妹と結婚し山岡家を継ぐ】 
 その頃、当時日本一の槍の名人といわれていた山岡静山に槍術を学びました。
山岡鉄舟 (幕末の剣豪 江戸検定今年のお題「幕末」)_c0187004_2149692.jpg しかし、山岡静山が急死したため、静山の実弟でもあった高橋謙三郎(後の高橋泥舟)らに望まれて山岡家の養子となり、静山の妹の英子(ふさこ)と結婚しました。
 この時、高橋泥舟は、既に、山岡家から母方の高橋家の養子となっていたため、山岡家を継ぐことができなかったので、鉄舟に養子となるようお願いしたようです。
  右の写真は、小石川播磨坂の桜並木の向かい側の山岡の旧居跡です。高橋泥舟の屋敷と隣り合っていました。
  安政4年(1857年)、清河八郎らと尊王攘夷を標榜する「虎尾の会」を結成しています。
 文久3年(1863年)には、清河の建議により結成された浪士組の取締役となり浪士234人を連れて、将軍徳川家茂の先供として中山道を通り上洛しますが、間もなく清河八郎の動きを警戒した幕府により浪士組は呼び戻され、これを引き連れ江戸に帰ります。そして、清河八郎が暗殺された後は謹慎処分を受けます。
 この頃、中西派一刀流の浅利又七郎義明と試合をするがとても勝てず、浅利に弟子入りし、明治になって免許皆伝を受けます。

【西郷と交渉する】 
 慶応4年(1868年)、江戸無血開城を決した勝海舟と西郷隆盛の会談に先立ち、勝海舟の指示のもと、益満休之助とともに3月9日官軍の駐留する駿府に辿り着き、西郷隆盛と面会し、江戸開城の5つの条件の提示を受けます。この中の一つ慶喜を備前藩に預けるについては断固反論し、西郷に認めさせることに成功しました。

 【明治天皇の侍従となる】 
 明治維新後は、徳川家達に従い、駿府に居住します。
 明治4年(1871)、廃藩置県に伴い新政府に出仕し、静岡藩権大参事、茨城県参事、伊万里県権令を歴任しました。
 そして、明治5年には、西郷のたっての依頼により、10年間の約束で侍従として宮中に出仕し明治天皇に仕えました。そして10年たった明治15年には、西郷との約束どおり致仕しました。
 明治21年胃がんのため、皇居に向かって、白装束で座禅を組んだまま絶命しました。享年53歳でした。

 【あんぱん大好き】 
 身長188センチ、体重105キロと大柄な体格でした。
 アンパンは、明治初年に木村屋総本店の木村安兵衛が考案したものですが、山岡鉄舟はアンパンが大好きで、アンパンを明治天皇に献上されるよう取り計らっています。
 また、山岡は書は頼まれるとほとんど断ることはなかったそうです。そのため、相当の書が残っています。
 木村屋総本店の看板の字も山岡の字です。
by wheatbaku | 2010-06-24 05:26 | 『幕末』

江戸や江戸検定について気ままに綴るブログ    (絵は広重の「隅田川水神の森真崎」)
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