ここまで、こられる人は少ないようで、本堂前の喧騒がありません。
【銭塚地蔵堂】
銭塚地蔵堂は昭和39年(1964)再建されたものです。
堂内の四角い石塔の上に石の六地蔵尊が祀られています。
石塔の下には「寛永通宝」が埋めてあったと伝えられ、「銭塚」の名があります。
その由来は、次のような話によるものです。
享保1716~35)の頃に摂津国有馬郡の山口という人の妻が、庭先で「寛永通宝」がいっぱい入った壺を掘り当てました。
しかし、これに頼って働かずにいては家が滅びると思い、土の中に埋め戻しました。
この心掛けによって一家は繁栄したので、その壺の上に地蔵尊をまつったといわれています。
浅草寺の銭塚地蔵尊は、そのご分身を勧請したものです。山口某の次男が浅草に出てきて、その人が勧進したという説明を線香と塩を売る方がしてくれました。
兵庫県西宮市には、現在も銭塚地蔵があるそうです。
参拝者が塩でお地蔵さまの御身を清めるために塩をあげることから「塩なめ地蔵」の名もあります。
銭塚地蔵尊のご利益は、商売繁盛と金銭融通だそうです。
【かんかん地蔵】
銭塚地蔵堂前右側にあります。以前はお地蔵様の姿であったといいますが、現在は、ほとんど原型が残っていません。
お地蔵さまの前にある小石でお地蔵さまの体を軽く叩いてお願いすると、願いごとが叶うと言います。
俗にこれを「かんかん地蔵」と言いますが、その名は、参拝者が石を打った際に、「かんかん」と音が出ることに由来すると言われています。
このお地蔵様にも塩を奉納して参拝する習慣があります。「かんかん地蔵」のご利益は心身健康だそうです。
このお地蔵さまから削り取った粉を財布に入れるとお金が貯まるとの噂もあるそうです。
そのためか。削り取らないようにとの注意書きがされていました。
最近話題のパワースポットの一つと言う人もいます。