松竹梅は、おめでたい物の代表として扱われています。
今日は、その松竹梅についてのお話です。
お正月のお飾り、結婚式、衣装などおめでたいものには、必ずこの三つの植物がつきます。
寒中にも緑を保つ松、しなやかだけど強い竹、寒中に凛として花の魁(さきがけ)として咲く梅
松竹梅は、寒さが厳しい時期にも緑を保ったり花をつけたりするので「歳寒の三友」と言われます。
「歳寒の三友」とは中国の画題の一で、松と竹は冬期に緑を保ち、梅は花を開くことから、こう呼ばれるようになりました。 松竹梅だけでなく、蘭を加えて「歳寒の四友」。さらに松竹梅に菊と石を加えて五清ともいうそうです。
中国の民俗思想では、三、五、七という奇数の数字はあまり喜ばれていません。
しかし、日本では、中国とは逆に、三、五、七はおめでたい数字とされています。
そのため、松竹梅は、中国のこの「歳寒三友(さいかんさんゆう)」が入ったものといわれています。
しかし、奈良時代には、松竹梅の組み合わせではなく、松だけであったそうです。
それが、平安・鎌倉時代になって、竹と梅が順に加えられ、松竹梅として使われるようになったそうです。
なお、よく料理の上下をさす言葉として「松」「竹」「梅」が使われますが、本来、松竹梅に順番はありません。