東京メトロの水天宮駅5番出口を上がればもう水天宮です。
【水天宮のご祭神】
水天宮は安産の神様として有名ですが、それでは、お祀りされている神様はどなたかというと意外と知られていません。
この水天宮にお祀りされている神様は、来年の大河ドラマの主人公平清盛の関係者です。水天宮には、安徳天皇、建礼門院、二位の尼が祀られています。(正しくは、さらに天御中主大神 〔あめのみなかぬしのおおかみ〕という神様もご祭神です。)
まず二位の尼は平清盛の奥さん、建礼門院は清盛の娘で高倉天皇に嫁ぎ安徳天皇を産みました。安徳天皇は清盛の孫になります。
この三人は、壇ノ浦の戦いで、平家が敗れた際に入水自殺しました。安徳天皇とニ位の尼はなくなりましたが、建礼門院は助けられ京都大原寂光院(じゃっこういん)で安徳天皇と一門の菩提を弔らいながら59歳でなくなりました。
この三人の霊を慰めるためお祀りしたのが水天宮の始まりです。
水天宮の総本宮は九州の久留米にあります。
【水天宮は有馬家の邸内社】
東京の水天宮は、久留米藩第9代藩主有馬頼徳(ありまよりのり)が、久留米から分霊をして、1818年(文政元年)、現在の港区にあった久留米藩の上屋敷に、水天宮をお祀りしたのが始まりです。

江戸っ子たちの間で篤い信仰を集め、塀越しにお賽銭を投げ入れる人が後を絶たたなかったため、ついに毎月五の日に江戸っ子のためにお屋敷を開放しました。
その後、明治維新を迎えて、水天宮は明治4年に青山の中屋敷に移り、さらに翌年の明治5年に、日本橋蛎殻町の下屋敷すなわち現在の場所に移転しました。
従って、江戸時代には、ここに水天宮はありませんでした。
右の写真は弁財天のご社殿の屋根越しに見た水天宮のご本殿です。
【安産の神様】
さて、水天宮といえば安産の神様といわれますが、
安産の神様として有名になった由来は、御由緒によると、
『ご社殿の前には神様をお呼びするために鳴らす鈴があります。そこに下がっている晒しの鈴紐を「鈴の緒」といいます。 この鈴の緒は月に一度は新しい物と交換します。江戸時代、参拝した妊婦が鈴乃緒のお下がりをいただいて、腹帯として安産祈願したところ、とてもご利益があり、これがひとづてに広まった』ということだそうです。
また、何故、「戌の日」に安産のお願いをするかと言うと、古来、犬はお産が軽いので「戌の日」に帯を巻く習慣が古くからあるということにあやかっているとのことです。
境内には、安産の神様らしく、「子宝いぬ」というものもあります。
【弁財天】
水天宮にお祀りされている七福神は弁財天様です。
弁財天は一般に弁天様と呼ばれる七福神の中の唯一の女神です。弁財天はもともとは、インドの水を司る神様で、サンスクリット語で、「サラスヴァティー」と呼ばれていました。サラスヴァティーとは水を持つものという意味だそうです。
水の流れる音から、音楽の神様、弁舌の神様としても信仰されました。
日本では、日本固有の神様である宗像神社や厳島神社に祀られている市杵島姫(イチキシマヒメ)と同一視された結果、琵琶を抱く色白の美女の姿で表されることが一般的になりました。
しかし、水天宮の弁財天は手に琵琶を持たず剣や矢を持つ勇ましい姿です。
ただし、五の日と巳の日のみご開帳されるそうですので、平日は拝観できません。

