いきなり、大奥ゆかりの寺が埼玉県なので奇異に感じるかもしれませんが、この不動寺には、増上寺の台徳院霊廟の遺構が残されているのです。
【堤義明が建立】 不動寺は、正式には「狭山山不動寺」といい、天台宗の別格本山となっています。
西武線「西武球場前」駅から見えるところにあり、3分ほどで、門に着きます。
開山は昭和50年4月で、本堂が建立されたのが平成13年のことで、最近できた新しいお寺です。
増上寺の南廟と北廟はともに西武グループが購入しました。
このお寺は、西武鉄道のオーナーであった堤義明が建てた寺院です。
堤義明は寛永寺と親しかったため、天台宗別格本山として建立したそうです。
【台徳院霊廟の勅額門】 不動寺の表門は、勅額門です。
この勅額門は、元々は、増上寺の南廟にあった2代将軍秀忠の廟である台徳院霊廟にあったものです。
寛永9年(1632)に3代将軍家光が建立したものです。
国の重要文化財に指定されています。
【勅額】 勅額は後水尾天皇の御親筆です
門の上部には、唐獅子や朱雀があるなど、門の各部に極彩色の彫刻が残っていて、建立当時の豪華さをしのばせてくれます。
ピンク印が不動寺です。

