そこで、「明暦の大火」は少し中断して、人形町・両国散歩のご紹介です。
天気予報では、雨の予報も流されていたので、雨が降っては大変だなと思っていましたが、一日、曇りでした。
そのため、気温も高くならず、紫外線の量も少なくて、梅雨時として、最適なお散歩日和でした。
ご参加いただいた皆さんお疲れ様でした。心配していた雨も降らずに楽しく過ごすことができました。ありがとうございました。
メインは、「江戸三十三観音めぐり」です。
昨日回った札所は、人形町の第3番大観音寺、小伝馬町の第4番回向院、両国の第5番大安楽寺の3ケ寺でした。
この3ケ寺を中心に、江戸の史跡と老舗めぐりを行いました。
今日は、札所2カ所大観音寺と大安楽寺とその周辺の史跡の紹介をします。
【大観音寺】
大観音寺は、東京メトロ「人形町」駅から徒歩3分のところにあります。
人形町通りから小さな路地を入ったところにありますので、見落とされそうな場所にあります。
現在の大観音寺は、浅草寺の末寺で聖観音宗のお寺です。
大観音寺は、本堂に昇ることができますので、本堂に昇ってお参りさせていただきました。
ここのご本尊は、鉄製の観音様の頭部のみの像で、高さが1.7メートルあるそうですが、ご本尊様は毎月17日のみ開帳されますので、昨日は拝観することはできませんでした。
本堂に昇る経験ができたと参加者の方は喜んでくれました。
写真の右の路地が風情があると好評でした。
【蛎殻銀座跡】
大観音寺から100メートルほど南に行った甘酒町入口の交差点角に【蛎殻銀座跡】の説明板が立っています。
銀座というのは簡単にいうと銀貨をつくるところです。
銀座と言うと、有楽町の東の銀座が有名ですが、江戸時代の後期には、蛎殻町に銀座がり、 蛎殻銀座と呼ばれました。
人形町に「銀座」があったことに、皆さんビックリしていました。
【大安楽寺】
第5番札所の大安楽寺は、東京メトロ「小伝馬町」駅から徒歩1分のところにあります。
昨日は、ちょうどお葬式の準備中で、外からお参りせざるをえませんでした。
事前のご住職のお話では、札所本尊の十一面観音を拝観させていただく予定でしたが、ご朱印をいただいて失礼しました。
大安楽寺は、小伝馬町牢屋敷でなくなった人たちの霊をなぐさめるために、明治8年に建立されたお寺です。
建立に協力した大倉財閥の祖大倉喜八郎と安田財閥の創業者安田善次郎の名前をとって大安楽寺と名づけたと言われています。
【吉田松陰終焉の地の碑】
大安楽寺の境内や隣の十思公園には、江戸時代の小伝馬町牢屋敷があった場所です。
吉田松陰は2度小伝馬町牢屋敷に入れられていますが、2度目の安政の大獄の際に、死刑となり、小伝馬町牢屋敷で斬首されています。
そうしたことから、十思公園内に、「吉田松陰終焉の地の碑」があります。
石碑には「」と刻まれています。
萩の松下村塾を見たことのある参加者もいて、吉田松陰の話題で盛り上がりました。
【時の鐘】
十思公園には、「時の鐘」があります。
時の鐘というのは、江戸時代に、時刻を知らせるために衝いたものです。
この時の鐘は、宝永8年年(1711)鋳造であり、今年でちょうど300年になります。
元々の時の鐘は、小伝馬町ではなく、本石町にありました。
明治4年に時の鐘が廃止され、鐘は近くの屋敷の庭においてあったものを、昭和5年にここに鐘楼を建てて移設したということです。
終戦記念日と大晦日には、この鐘がならされるそうです。
明日は、両国の回向院と本所松坂町公園を紹介します。