人形町は、古い町ですので、老舗が数多くあります。
そのうち、12日には、「玉英堂彦九郎」と「人形町亀井堂」、「双葉」「森乃園」を訪ねました。
今日は、「玉英堂彦九郎」「人形町亀井堂」 そして、 両国の「大川屋」 をご紹介します。
【玉英堂彦九郎】
「玉英堂彦九郎」さんは、甘酒横丁の入口にあります。
明治の初め頃にこの横丁の入口に尾張屋という甘酒屋があったことから『甘酒屋横丁』と呼ばれていました。そして、 関東大震災後『甘酒横丁』と呼ばれるようになったそうです。
「玉英堂彦九郎」さんは、その尾張屋の跡にあります。
「玉英堂彦九郎」さんは、江戸幕府が開かれる前の天正4年(1576) に創業された大変歴史のある和菓子屋です。
もともと、発祥の地は京都ですが、昭和29年に現在地に支店を構え、現在では、この人形町の店が本店だそうです。
このお店の名物が「虎家喜 」です。
ご主人の奥様が、「虎家喜 」の説明をしてくださいました。
「虎家喜 」の名前は、玉英堂のご主人が三代続いて虎年の生まれであったことに由来するそうです。
どら焼き風の菓子ですが、どらやきとちがい、皮が、「玉英堂」さん秘伝の製法で作られていて、餡の小豆がそのまま使用されてるのが特徴だそうです。
甘味を抑えた美味しい和菓子です。
参加された皆さんは全員が「虎家喜 」を買っていました。
ご説明いただいた奥様大変お世話になりました。ありがとうございました。
【人形町亀井堂】
次いで、訪ねたのが、甘酒横丁を東に入った所にある「人形町亀井堂」さんです。
「人形町亀井堂」さんの創業は昭和4年ですが、 「人形町亀井堂」さんは、幕末の南町と北町奉行を務めた佐々木信濃守顯發(あきのぶ)のお孫さんが創業したお店です。
店内には、佐々木信濃守に対して朝廷が信濃守に任じることを通知した命令書(これを宣旨といいますが)が飾られています。
「人形町亀井堂」さんは、現在、修復工事中でしたので、お店の写真は以前撮影したものを載せました。
「人形町亀井堂」さんは、明治六年、神戸元町に創業した瓦せんべいの亀井堂総本店からのれん分けされた店ですので、瓦せんべいが名物です。
また瓦せんべいの生地に刷毛のみで砂糖細工をほどこす伝統技法「刷毛引き」をした瓦せんべいも有名です。そして、人形焼は「アド街ック天国」でNo1と評価されたものです。
ここでは、お店の人が、お茶で接待をしていただき、瓦せんべいと人形焼の試食もさせていただきました。
瓦せんべいはカステラと同じ材料でつくられたものだそうで、カステラのような味わいがあり、何枚もたべられる美味しさです。
写真は伝統技法「刷毛引き」が施された瓦せんべいです。
ここでも、参加者の皆さんは、熱心にお買い物していました。
お店の皆様、ご親切にありがとうございました。お茶も大変おいしかったです。
この後、豆腐の「双葉」その隣の茶屋「森乃園」でも休憩とお買い物をしました。
【大川屋】
さて、最後は、両国の「大川屋」さんです。
「大川屋」さんは、旧吉良邸跡の本所松坂町公園の南側にあります。
意外と知られていない老舗です。
「大川屋」さんは、明治2年に日本橋牡蠣殻町で創業し、その後、森下に移転し、戦後現在地にお店をだしました。創業以来140年以上経つ老舗です。
一番の名物は、隅田川最中ですが、最近は「吉良まんじゅう」が人気です。
この土地は、吉良様のお屋敷だったので、それにちなんで創作したものです。
「吉良まんじゅう」は、きなこあんのまんじゅうです。きなこあんは珍しいと思います。
12日は、いつもお店にいる女将さんがお出かけとのことで、ご主人の大川朝生様(下記写真)にご対応いただきました。
参加された皆さんは、「吉良まんじゅう」のほか「隅田川最中」も買われました。
この時、4代目ご主人は、注文を聞かれた後、いきなり、お店の裏側の作業場のほうに行きました。
何をされるのかとみていたら、「隅田川最中」を造り始めました。
「大川屋」さんは手作りだとは聞いていましたが、本当に自店で手作りされるのを見て、参加者全員は驚くとともに大変喜んでいました。
ご主人、お店での親切な対応と「隅田川最中」製造実演ありがとうございました。