人気ブログランキング |
将軍の葬儀 (江戸に関する本)
 増上寺での将軍の葬儀の様子を前回書きましたが、もっと詳しく書いた本を、江戸検一級仲間の百街道一歩さんから紹介されました。
 それは、寛永寺の執事長をされている浦井正明氏が書かれた「上野寛永寺 将軍家の葬儀」という本です。
 確かに、この本には、家綱と綱吉の葬儀の様子が詳しく書かれています。
 そこで、今日は、家綱の葬儀の様子を、「上野寛永寺 将軍家の葬儀」に基づいて書いていきます。
将軍の葬儀 (江戸に関する本)_c0187004_13543229.jpg
 4代将軍家綱は、延宝8年(1680)5月8日に40歳でなくなりましt。
 5月14日に遺骸の移送が行われました。
 まず申(さる)の刻(午後4時ごろ)に遺骸を迎える僧たちが、寛永寺を出発します。
 午後5時ごろに、江戸城の北桔橋門で乗り物をおり、城内に向かいました。
 遺骸は、酉の刻(午後6時ごろ)に出発し、北桔橋の手前で読経した
のち東叡山に向かいました。

 戌の刻(午後8時ごろ)に遺骸が無事本坊の黒書院上段の間に安置され最初の法要が行われました。
 その後、26日の葬儀まで、毎日3回の法要が行われました。
 後夜(午前6時ごろ)、日中(正午ごろ)、初夜(午後4時ごろ)の勤行が行われました。
 この間、霊廟の建築も進んでいました。
  霊廟の準備が整うと本坊から霊廟の惣門にいたる間を布幕で仕切り、1間半に一つの間隔で高張提灯が架けられます。そして、本坊から霊廟までの道筋には白布が敷かれました。
将軍の葬儀 (江戸に関する本)_c0187004_13554420.jpg
 葬儀当日には、午後4時すぎに、僧が本坊に参集し、幕閣以下の人々が着座し、供茶、供膳とすすんで法要に入ります。
 一連の読経が終わると、大導師以下参列者一同全員が庭に降りて整列し、遺骸の出御を待ちます。遺骸が出御すると三羽の鷹が放されます。
 その放鷹が終わると、行列を整えて霊廟に向かいます。

 遺骸は霊堂前に安置されます。次いで出仕者中の長老の焼香があり、いくつかの作法のあと、大導師の下火之文を唱え終わると、遺骸は石槨中に納められます。

 この後、出仕の僧は、石槨の周り廻りながら読経し逐次正面で焼香します。
 最後に、将軍の名代である酒井忠清が焼香をします。
 この後、拝殿で霊膳を供える作法等が行われ埋葬の儀式が終わります。

 以上が、葬儀の概要です。
 将軍の葬送儀礼は、夕方から夜間に行われました。これは、夜儀(やぎ)と呼ばれ、家康の時代から行われていました。
 また、本堂から霊廟まで、白布が3本敷かれましたが、これも夜儀とともに天皇家の儀式に倣ったものだそうです。
 そして、普通の葬送儀礼を大きく異なることは、本来喪主である将軍綱吉や御三家など一門の人々が、葬儀・中陰などのすべての法要が終わるまで、まったく参詣しないことだそうです。
by wheatbaku | 2011-07-05 12:50 | 江戸に関する本

江戸や江戸検定についてに気ままに綴るブログ    (絵は広重の「隅田川水神の森真崎」)
by 夢見る獏(バク)
プロフィールを見る
更新通知を受け取る
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30
以前の記事
2020年 04月
2020年 03月
2020年 02月
2020年 01月
2019年 12月
2019年 11月
2019年 10月
2019年 09月
2019年 08月
2019年 07月
2019年 06月
2019年 05月
2019年 04月
2019年 03月
2019年 02月
2019年 01月
2018年 12月
2018年 11月
2018年 10月
2018年 09月
2018年 08月
2018年 07月
2018年 06月
2018年 05月
2018年 04月
2018年 03月
2018年 02月
2018年 01月
2017年 12月
2017年 11月
2017年 10月
2017年 09月
2017年 08月
2017年 07月
2017年 06月
2017年 05月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月
2013年 11月
2013年 10月
2013年 09月
2013年 08月
2013年 07月
2013年 06月
2013年 05月
2013年 04月
2013年 03月
2013年 02月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 11月
2012年 10月
2012年 09月
2012年 08月
2012年 07月
2012年 06月
2012年 05月
2012年 04月
2012年 03月
2012年 02月
2012年 01月
2011年 12月
2011年 11月
2011年 10月
2011年 09月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 06月
2011年 05月
2011年 04月
2011年 03月
2011年 02月
2011年 01月
2010年 12月
2010年 11月
2010年 10月
2010年 09月
2010年 08月
2010年 07月
2010年 06月
2010年 05月
2010年 04月
2010年 03月
2010年 02月
2010年 01月
2009年 12月
2009年 11月
2009年 10月
2009年 09月
2009年 08月
2009年 07月
2009年 06月
2009年 05月
2009年 04月
2009年 03月
2009年 02月
2009年 01月
2008年 12月
ブログパーツ
ブログジャンル
歴史
日々の出来事