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岡埜栄泉 (江戸からの和菓子)
 今日から、上野の老舗の詳細を3回にわたり書いていきます。
 今日は、「岡埜栄泉」さんです。

 「岡埜栄泉」さんは、上野駅の広小路口を出て、マルイを目指して歩くと、正面に見えるビルの1階にお店があります。
 このビルは、岡埜栄泉さんのビルで、各階に飲食店が入っていますが、4階と7階は、岡埜栄泉さんの工場としても使用されているそうです。

 【「総本家」がポイント】 岡埜栄泉 (江戸からの和菓子)_c0187004_14401626.jpg
 岡埜栄泉というお店は、都内各地にあります。上野にも、駅前と広小路通りにあります。
 今日紹介するのは、上野駅前の「岡埜栄泉」さんで、会社名は「株式会社岡埜栄泉」、屋号は「上野駅前岡埜栄泉総本家」です。
 「総本家」という名前を使用しているところがポイントです。
 お店の上の看板にも写真のように大きく書かれています。
 
 【「岡埜栄泉」のルーツは浅草】 
 「岡埜栄泉」のルーツは、浅草の駒形にあった「岡埜栄泉」だそうです。
 そこから、慶応から明治初期に親戚筋の五軒に暖簾分けされたうちの一軒が上野駅前岡埜栄泉だそうです。
岡埜栄泉 (江戸からの和菓子)_c0187004_942346.jpg 
 上野駅前の岡埜栄泉は、創業者「岡野ちよ」によって、明治6年に創業され、創業以来まもなく140年になります。
 幕末から明治にかけて暖簾分けされた5軒は、上野、根岸、本郷三丁目、森川、竹早町にあり、本家を含め、いずれも岡埜(岡野)姓だったそうです。
 しかし、上野駅前店を除きいずれも閉店してしまっているそうです。
 そのため、本家の岡埜筋として最も古い歴史を持つため、「岡埜栄泉総本家」と名乗っているようです。
 東京には、各地に岡埜栄泉というお店がありますが、すべて別経営だそうです。
 総本家のお店はここだけだそうです。上野でも広小路通りに岡埜栄泉というお店がありますが、別経営のお店だそうです。

岡埜栄泉 (江戸からの和菓子)_c0187004_945214.jpg 店内はあまり広くありませんが、逆にこじんまりしていてホッとする空間です。

 ところで、「岡埜栄泉」さんの5代目当主で株式会社岡埜栄泉の社長は、サーカーで有名な岡野俊一郎さんです。以前は、国際オリンピック委員や日本サッカー協会会長などを勤めていました。
 日本サーカー協会の会長の時には、FIFAワールドカップ日韓大会を成功させました。

 なお、現在、「岡埜栄泉」さんを、実質的に切り盛りするのは六代目の岡野だいすけ常務さんだそうです。
 なかなか、お忙しくて、連絡をとるのが大変でしたが、記事掲載を快諾していただきました。
 岡野常務さんありがとうございました。


岡埜栄泉 (江戸からの和菓子)_c0187004_1440536.jpg 【塩味の効いた「豆大福」】 
 岡埜栄泉さんで最も有名なのが豆大福です。
 「米は宮城の「黄金餅」、小豆は十勝の大納言「とよみ」という厳選された最高級の材料を使用しているとのことで、塩味の効いた餡は絶妙な味でした。
 岡野だいすけ常務がみずから朝早くおきて豆大福を作られているそうです。
 それを聞くと、一段とおいしく感じました。
 1個200円です。

 赤印が、「岡埜栄泉」さんです。上野駅のまさに駅前です。
by wheatbaku | 2011-07-13 09:26 | 江戸からの和菓子

江戸や江戸検定について気ままに綴るブログ    (絵は広重の「隅田川水神の森真崎」)
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