今回のメインナビゲーターは、ブラタモリに出演したばかりの木下さんでした。
木下さんは建築家でありかつ画家でもあります。
今回は、建築家から見た江戸城を案内してもらいました。
木下さんは画家でもあり、現在の江戸城に、江戸時代の江戸城を重ね合わせたイラストをご自分で作成して配布してくれました。
写真は、案内スタートの前にイラストの説明をする木下さんですが、作成の苦労話や今後の夢なども語ってくれました。イラストを描くため100回も江戸城に通ったとのことでした。
江戸城の中で、百人番所は案内に欠かせないポイントです。
大手三之門を守るために鉄砲百人組が詰めた場所が百人番所です。
百人番所の間口を実測した結果、江戸城では一間が6.5尺であることを説明してくれました。
さすが建築家と思わせる説明でした。
浅野内匠頭が吉良上野介に切りつけた松之大廊下跡も説明ポイントですが、ここでは、松之大廊下に描かれていた障壁画についての説明がありました。
当時の狩野派は狩野晴川院が取り仕切っていましたが、晴川院は本丸御殿の主要部分を担当し、松之大廊下は狩野探淵が担当したとの説明でした。
写真左端に石碑があるのがわかりますか? その石碑に松之大廊下跡と書かれています。
天守台下で説明を受ける参加者たちです。
江戸城の天守は、3度建築されています。家康が建てた慶長年度の天守、秀忠が建てた元和年度の天守、家光が建てた寛永年度の天守です。
それぞれの天守について木下さんが詳しく説明してくれました。
それによると、慶長年度の天守は、現在の天守台とは異なり、本丸の中央部にあったそうです。そして、元和と寛永の天守は、現在の天守台の位置に建てられました。
そして、慶長の天守は、しっくり塗であったため白い天守でしたが、寛永の天守の壁には、銅引きでそのうえにチャンという防水材が塗られていたとのことでした。
皇居東御苑は、植物の宝庫でもあります。竹林、バラ園、椿園などが整備されていて見本園の役割も果たしています。
植物のほうは、Mさんが説明してくれました。
竹林には10数種の竹が植えられています。
右写真はキッコウチクという竹です。
テレビ時代劇の「水戸黄門」で黄門様が持っている杖は、この竹で作られたものとのことでした。
名前の通り、節が亀甲模様になっていました。
タケノコも生えていました。
また、桜も一杯植えられています。
ソメイヨシノはもう散っていますが、遅咲きの桜が見事に咲いていました。
フゲンゾウ
漢字で書くと、普賢像と書きます。
普賢象とは、二本ある葉化した雌しべが、まるで普賢菩薩が乗っている象の牙のように見えることから名がついたといわれています。
カンザン
漢字では関山と書きます。
里桜の代表的な栽培品種です。
花の色が鮮やかな紅色で目立つことと寒さや病害虫に強いので最近は各地で植えられています。
遠くに見えるのが天守台です。
ヤエベニシダレ
エドヒガンザクラの枝垂れるタイプで紅色の八重咲きの桜です。
明治時代に、仙台市長であった遠藤庸治が盛んに植えたことから遠藤桜とも呼ばれます。
木下さんは、雨になるのではと心配していましたが、晴れ男を自認する人が大勢いたためか、雨はふりませんでした。
参加者の約半数は、江戸城のガイドの経験のある人でしたが、多くの資料を用意して詳しく説明してもらい、江戸城が一段と深く理解できたようです。
Mさんの植物の説明もすごく役にたちました。
お二人大変お世話になりました。ありがとうございました。