文京学院大学の浅草散歩の際には、時間の関係でご案内できませんでしたが、花川戸公園のすぐそばですので、紹介しておきます。
九品寺の創建時期ははっきりしませんが、寛永6年に増上寺第17代照誉了学上人の弟子天誉吟徹というお坊さんが中興したとされています。
このお寺には、平成5年3月に台東区有形文化財に指定された大仏があり、「九品寺大仏」の名で親しまれています。
像の高さ180センチメートル、蓮華座の高さ45センチメートル、石造の基礎からは総高387センチメートルの大きな仏様です。
この仏像は明暦3年(1657)の大火で亡くなった人々の菩提を弔うために、九品寺の第二世住職天誉が江戸市民から浄財を募って万治3年(1660)に建立したものです。
大仏は門を入った境内の左側に建っています。
九品寺には、幼稚園が併設されているため、門が閉じられているので、インターフォンで了解をとって拝観させていただきます。
大仏は銅像の阿弥陀如来坐像で、やさしいお顔をしています。
大仏の向かい側には沓履地蔵尊があります。
かつて九品寺には平安朝の学者小野篁の作と伝える沓履地蔵尊が安置されていたそうですが、それが、関東大震災で焼失してしまったそうです。
そこで、平成3年に文献に拠って沓履地蔵尊を復元しました。
沓を履いている珍しい地蔵菩薩像ですが、花川戸は履物のまちでもありますので花川戸にふさわしいお地蔵様でもあります。
赤印が九品寺です。 青印が花川戸公園です。