人気ブログランキング | 話題のタグを見る
山谷堀・竹屋の渡し跡(浅草界隈8 大江戸散歩)
 浅草寺北方の浅草界隈の史跡のご紹介をしてきましたが、今日で最後です。
 今日は「山谷堀」と「竹屋の渡し」をご案内します。

【今戸橋と山谷堀】
 待乳山聖天の東側の江戸通りを北方に歩いていくと「今戸橋」の親柱が残っています。
 今戸橋は、山谷堀に架けられていた橋です。
山谷堀・竹屋の渡し跡(浅草界隈8 大江戸散歩)_c0187004_1743681.jpg 山谷堀には9つの橋(今戸橋、聖天橋、吉野橋、正法寺橋、山谷堀橋、紙洗橋、地方新橋、地方橋、日本堤橋)が架けられていて、隅田川から一番手前の橋が今戸橋です。
しかし、橋の下を流れていた山谷堀が埋め立てられ暗渠(あんきょ)となったため、現在は親柱だけが残っています。
 山谷堀は戦後の昭和50年から53年にかけて堀のすべてが埋め立てられて暗渠となり地上は山谷堀公園として整備されています。
 山谷堀は、約1キロメートルほどさかのぼると吉原になります。さらに上流にさかのぼると音無川・石神井川につながります。
 東京都の下水道局ポンプ場の辺りから隅田川へと注ぐ約700mの長さにおよぶ堀が山谷堀と呼ばれていたようです。
 山谷堀が掘られた年代は定かではありませんが、吉原との関係が深いため、江戸時代初めに造られてと言われています。
 吉原が現在地に移転したのは、明暦三年(1657)ですから、この頃に掘られたのではないかと考えられています。
 山谷堀の南側の江戸市中側には日本堤と呼ばれる土手がありました。
 この土手は洪水を防ぐ堤防として江戸時代はじめに築かれました。
 この土手が吉原まで約八丁あったため、俗に土手八丁と呼ばれました。
 山谷堀がもっともにぎわったのは、江戸時代です。
 江戸時代に吉原へ行く手段としては、主に4つのルートがありました。
 まず、浅草寺の東側の馬道を行くルート、浅草寺の西側の田圃の中を行くルート、そして逆に箕輪から日本堤へ出るルート、この3つは徒歩や駕籠で吉原に行くルートです。
 この徒歩や駕籠を使う方法以外に、柳橋(神田川が隅田川と合流する付近)辺りの船宿から、猪牙船という小型の船を仕立てて、隅田川伝いに山谷掘経由で行くルートが4番目のルートです。
 船で吉原に行く人のため、山谷堀には船宿がたくさんできて繁盛しました。
山谷堀・竹屋の渡し跡(浅草界隈8 大江戸散歩)_c0187004_1745145.jpg  船を使う方法は贅沢でしたので、お金持ちが利用して、多くの人々は、徒歩で向かったようです。
 とはいっても、船を使う人もかなりいたようです。次のような川柳が残されています。
  今戸橋  上より下を 人通る

【竹屋の渡し跡】
 山谷堀の今戸橋から下流も埋め立てられていて「山谷広場」となっています。
 この広場の中に「竹屋の渡しの跡」の碑があります。
 竹屋の渡しは隅田川にあった渡し船です。
 竹屋の渡しは、山谷堀口と対岸の向島の三囲神社の前の大鳥居あたりを結んでいました。
 「竹屋」とは、山谷堀あった船宿の名前です。
 「竹屋の渡」は、別名「待乳の渡」とも呼ばれたようですが、「「待乳」とは待乳山の麓にあたることに由来する名前です。
  昭和3年に言問橋が架橋されたため、渡し舟は廃止されました。

 赤印が今戸橋です。親柱が江戸通りの両側に残っています。
 青印が竹屋の渡し跡の碑がある場所です。広場の一画にあります。
by wheatbaku | 2012-11-20 07:30 | 大江戸散歩

江戸や江戸検定について気ままに綴るブログ    (絵は広重の「隅田川水神の森真崎」)
by 夢見る獏(バク)
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31
以前の記事
2025年 07月
2025年 06月
2025年 05月
2025年 04月
2024年 12月
2024年 11月
2024年 10月
2024年 09月
2024年 07月
2024年 06月
2024年 05月
2024年 04月
2024年 03月
2024年 02月
2024年 01月
2023年 12月
2023年 11月
2023年 10月
2023年 09月
2023年 08月
2023年 07月
2023年 06月
2023年 05月
2023年 04月
2023年 03月
2023年 02月
2023年 01月
2022年 12月
2022年 11月
2022年 10月
2022年 09月
2022年 08月
2022年 07月
2022年 06月
2022年 05月
2022年 04月
2022年 03月
2022年 02月
2022年 01月
2021年 12月
2021年 11月
2021年 10月
2021年 09月
2021年 08月
2021年 07月
2021年 06月
2021年 05月
2021年 04月
2021年 03月
2021年 02月
2021年 01月
2020年 12月
2020年 11月
2020年 10月
2020年 09月
2020年 08月
2020年 07月
2020年 06月
2020年 05月
2020年 04月
2020年 03月
2020年 02月
2020年 01月
2019年 12月
2019年 11月
2019年 10月
2019年 09月
2019年 08月
2019年 07月
2019年 06月
2019年 05月
2019年 04月
2019年 03月
2019年 02月
2019年 01月
2018年 12月
2018年 11月
2018年 10月
2018年 09月
2018年 08月
2018年 07月
2018年 06月
2018年 05月
2018年 04月
2018年 03月
2018年 02月
2018年 01月
2017年 12月
2017年 11月
2017年 10月
2017年 09月
2017年 08月
2017年 07月
2017年 06月
2017年 05月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月
2013年 11月
2013年 10月
2013年 09月
2013年 08月
2013年 07月
2013年 06月
2013年 05月
2013年 04月
2013年 03月
2013年 02月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 11月
2012年 10月
2012年 09月
2012年 08月
2012年 07月
2012年 06月
2012年 05月
2012年 04月
2012年 03月
2012年 02月
2012年 01月
2011年 12月
2011年 11月
2011年 10月
2011年 09月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 06月
2011年 05月
2011年 04月
2011年 03月
2011年 02月
2011年 01月
2010年 12月
2010年 11月
2010年 10月
2010年 09月
2010年 08月
2010年 07月
2010年 06月
2010年 05月
2010年 04月
2010年 03月
2010年 02月
2010年 01月
2009年 12月
2009年 11月
2009年 10月
2009年 09月
2009年 08月
2009年 07月
2009年 06月
2009年 05月
2009年 04月
2009年 03月
2009年 02月
2009年 01月
2008年 12月
ブログパーツ
ブログジャンル
歴史
日々の出来事