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高家職(江戸検お題「本当の忠臣蔵」9)
 吉良氏は、吉良義弥の代に高家に任命され、以後義冬、義央と高家職でした。
 そこで、高家とはどういう家柄、職種であるのか改めて書いてみたいと思います。
 
 高家というと「吉良上野介」が思い出され、江戸幕府の役職と思いがちですが、高家は江戸時代特有の役職ではありません。
 高家という語は、既に9世紀の太政官符に見られ、中世を通じて使用されていたようです。
 高家というのは「名門」という意味だそうです。
 室町時代には、足利氏を公方と言い、記録ではその一族を「公家」「高家」と書いていましたが「公家」は「公卿」と間違いやすいので「高家」と書くようになったと言います。
 確かに「高家」に任命された家は、足利氏支流の吉良家、今川家、畠山家、新田氏支流の由良家、織田信長ゆかりの織田家など、かつて権勢をほこった家が多くなっています。

【高家の始まり】 
 江戸幕府の高家の起源は、徳川家康が由緒と功績のある家柄の子孫を尊重し、彼らを職につけたことに始まると言われています。
高家職(江戸検お題「本当の忠臣蔵」9)_c0187004_8374660.jpg その始まりがいつかということについては諸説あるようです。
 「柳営補任」では、天正16年の大沢基宿の任命、「吏徴別録」では始まりは慶長13年だと言っているようです。
 その中で、慶長8年の徳川家康が征夷大将軍に就任した際、大沢基宿(もといえ)が任命されたのが最初という説が有力説なように思います。
 以後、大沢基宿は、儀式典礼を司り、寛永14年には、吉良義弥が高家となり、大沢と吉良家が世襲しました。
 「高家」の職名が正式に定まったのは、寛永年間とされています。

【高家の職務】 
 江戸幕府の高家は、老中支配下に属して、朝廷関係や幕府内部の儀式典礼を担当しました。
 朝廷関係の主な仕事は、勅使や院使などの接待、そして、朝廷への使者などでした。
 幕府内部では、伊勢神宮や日光東照宮への代参、年頭諸社への代参を行っていました。
 また、種々の幕府儀式にも関わり、年賀賜杯の時には、御三家や国持大名以下四位以上の大名に給仕をつとめています。
 寛文年間以降は、一人ずつ交代で城中に出仕し、幕府の典礼儀式を司る奏者番とともに老中の登城退出を送迎しました。

 役高は1500石、役料は千俵でした。
 官位は、万石以下でありながら大名に準じて高く、従五位または従四位の侍従となりました。

【高家の種類】  
 高家には、高家(奥高家)と表高家がありました。
高家職(江戸検お題「本当の忠臣蔵」9)_c0187004_8381764.jpg  官位があるものが高家と呼ばれ、表高家は官位はありませんでした。しかし、表高家は、従五位に準じて、白無垢を着て輿に乗ることを許されました。
 高家に任ぜられる家は次第に増え、延宝年間には高家6人、表高家10人、寛政年間には高家15人、表高家16人、安政年間には高家17人、表高家12人だったようです。
 高家は、すべて名門の子孫でした。
 高家肝煎は、高家の取りまとめ役です。「柳営補任」では、元禄期の吉良上野介義央をはじめとしています。
 高家肝煎りの役高は二千石で、禄高3千石以下の者は役料として800石を受けました。
 官位は、最初従四位下侍従以上に任ぜられ、正四位上少将まで昇進しました。

 右上段写真は、愛知県西尾市の華蔵寺にある吉良義弥のお墓で、右下段は吉良義冬のお墓です。
by wheatbaku | 2013-03-29 08:42 | 忠臣蔵

江戸や江戸検定についてに気ままに綴るブログ    (絵は広重の「隅田川水神の森真崎」)
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