人気ブログランキング | 話題のタグを見る
南町奉行所跡②(有楽町京橋散歩2)
 今日は南町奉行所の2回目です。
 奉行所というのは、役所の部分と町奉行の私邸の部分とからなっていました。
 現在、首相官邸と首相公邸が同じ敷地内で隣接しているのと同じような状態でした。
南町奉行所跡②(有楽町京橋散歩2)_c0187004_16251713.jpg なぜ、こうなっていたかいうと、町奉行の仕事は大変激務でした。
 朝から夜遅くまで仕事をせざるをえないほどでした。 
 そのため、町奉行が自分の屋敷から奉行所に通勤していたのでは大変なので、今で言えば職住接近させた訳です。
 そのため、町奉行に就任すると、自分の屋敷から奉行所に引っ越ししました。

 数寄屋橋門内の南町奉行所は、広さが約2620坪ありました。
 表門は東側にありました。
 表門があった場所は、現在は有楽町イトシアとなっています。
 その敷地の概略を描くと、西側は、有楽町駅脇のガードまで、南はマリオンとの間の道路脇まで、北はほぼ有楽町駅の中央口あたりだったと思われます。
 下記地図のオレンジの範囲内が南町奉行所だったと思います。ただし、これはあくまでも個人的な見解です。

南町奉行所跡②(有楽町京橋散歩2)_c0187004_1751547.jpg


 南町奉行所は、役所部分と奉行の自宅部分とからなっていました。
 表門が東側にありましたので、東半分が役所部分となっていました。
 そして、町奉行やその家族が私的に出入する裏門は西側にあり、西半分が自宅部分でした。
 表門を入ると正面は奉行所玄関となっていました。
 その玄関までは、まっすぐに五六尺の幅の青板の敷石、それを残して一面に那智黒の砂利石が敷き詰めてあったようです。
 玄関脇には若い与力が勤務し市民の訴願を受理する「当番所」がありました。

 表門を入った左手つまり南側に時代劇によくでてくる「お白州」がありました。
南町奉行所跡②(有楽町京橋散歩2)_c0187004_16363640.jpg 「お白洲」とは、白い砂利が敷かれたいたことに由来しているそうです。
 南町奉行所の絵図面を見ると「砂利敷」と書かれています。
 その先が「公事場」となっていますが、そこに町奉行が座って尋問や判決言い渡しを行っていました。
 現在のイトシアの中では、南西端にある「メガネスーパー」の店舗の奥の部分辺りが「公事場」、「砂利敷」であったと思われます。
 右写真は、南西方向から有楽町イトシアを撮った写真ですが、右手の建物が有楽町マリオンです。
 間の道路の左端辺りまでが南町奉行所であったと思われます。
 そして、左手に看板が見えるのがメガネスーパーですが、そのメガネスーパーの店舗の奥が「お白州」であったと思われます。

南町奉行所跡②(有楽町京橋散歩2)_c0187004_9395255.jpg 南町奉行所跡は、都指定旧跡「南町奉行所跡」になっていて、有楽町駅前地区再開発事業が実施されるのに際して、発掘調査が1次平成17年4月25日~6月30日、2次11月17日~12月19日の間実施されました。
 この発掘により、大名屋敷期の遺構は131基、南町奉行所期の遺構は23基検出され、両時期に伴う多くの遺物が出土したそうです。
 遺構としては、奉行所表側地境の石組下水溝、穴蔵、井戸、上水遺構などが発見され、遺物としては、陶磁器のほか、「大岡越前守御屋敷ニ而~ 」と墨書された木札などが出土したそうです。

南町奉行所跡②(有楽町京橋散歩2)_c0187004_1639916.jpg  有楽町イトシアの地下1階広場には、この発掘調査で出土した穴蔵を復元したものが展示されています。(右最上段写真参照)
 穴蔵というのは、火災が起きた際に重要品を焼失しないように保護するため地下に設置された木製の蔵です。
 穴蔵のなかに重要品を放り込み蓋をしたうえで、土をかぶせ、そのうえに濡れたふとんや畳をかぶせて焼失するのを防ぎました。

 南町奉行所跡②(有楽町京橋散歩2)_c0187004_16393010.jpg そのほか、遺蹟からは上水道管も出土しました。その江戸時代の水道管である木樋が穴蔵脇の木製のペンチとなっています。(右上写真)
 さらに、出土した石を利用してベンチが、地下1階に作られています。(右写真)
 この木製ベンチや石製ベンチで結構サラリーマンたちが休息しています。
 しかし、木製ベンチや石製ベンチが南町奉行所跡から出土した品であることを何人の人が知っていることでしょうか。


 赤印が、穴蔵が展示されている場所です。有楽町駅の中央口を出て、イトシアの地下1階広場の壁に展示されています。

by wheatbaku | 2013-11-27 09:23 | 大江戸散歩

江戸や江戸検定について気ままに綴るブログ    (絵は広重の「隅田川水神の森真崎」)
by 夢見る獏(バク)
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
以前の記事
2026年 07月
2026年 06月
2025年 07月
2025年 06月
2025年 05月
2025年 04月
2024年 12月
2024年 11月
2024年 10月
2024年 09月
2024年 07月
2024年 06月
2024年 05月
2024年 04月
2024年 03月
2024年 02月
2024年 01月
2023年 12月
2023年 11月
2023年 10月
2023年 09月
2023年 08月
2023年 07月
2023年 06月
2023年 05月
2023年 04月
2023年 03月
2023年 02月
2023年 01月
2022年 12月
2022年 11月
2022年 10月
2022年 09月
2022年 08月
2022年 07月
2022年 06月
2022年 05月
2022年 04月
2022年 03月
2022年 02月
2022年 01月
2021年 12月
2021年 11月
2021年 10月
2021年 09月
2021年 08月
2021年 07月
2021年 06月
2021年 05月
2021年 04月
2021年 03月
2021年 02月
2021年 01月
2020年 12月
2020年 11月
2020年 10月
2020年 09月
2020年 08月
2020年 07月
2020年 06月
2020年 05月
2020年 04月
2020年 03月
2020年 02月
2020年 01月
2019年 12月
2019年 11月
2019年 10月
2019年 09月
2019年 08月
2019年 07月
2019年 06月
2019年 05月
2019年 04月
2019年 03月
2019年 02月
2019年 01月
2018年 12月
2018年 11月
2018年 10月
2018年 09月
2018年 08月
2018年 07月
2018年 06月
2018年 05月
2018年 04月
2018年 03月
2018年 02月
2018年 01月
2017年 12月
2017年 11月
2017年 10月
2017年 09月
2017年 08月
2017年 07月
2017年 06月
2017年 05月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月
2013年 11月
2013年 10月
2013年 09月
2013年 08月
2013年 07月
2013年 06月
2013年 05月
2013年 04月
2013年 03月
2013年 02月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 11月
2012年 10月
2012年 09月
2012年 08月
2012年 07月
2012年 06月
2012年 05月
2012年 04月
2012年 03月
2012年 02月
2012年 01月
2011年 12月
2011年 11月
2011年 10月
2011年 09月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 06月
2011年 05月
2011年 04月
2011年 03月
2011年 02月
2011年 01月
2010年 12月
2010年 11月
2010年 10月
2010年 09月
2010年 08月
2010年 07月
2010年 06月
2010年 05月
2010年 04月
2010年 03月
2010年 02月
2010年 01月
2009年 12月
2009年 11月
2009年 10月
2009年 09月
2009年 08月
2009年 07月
2009年 06月
2009年 05月
2009年 04月
2009年 03月
2009年 02月
2009年 01月
2008年 12月
ブログパーツ
ブログジャンル
歴史
日々の出来事