昨日、「酢」は酒からできると書きました。
そのため、世界各地には、酒の種類に応じた「酢」があるようです。
日本では、酒は米で作りますので、米を原料とした米酢が中心ですが、フランス、イタリア、スペイン、ポルトガルなどのワイン産出国ではワインビネガーが製造され、イギリス、アメリカ、ドイツなど麦芽を使用した酒造りをする国では、モルトビネガー(麦芽酢)が製造されています。
それでは、「酢」はどのように製造されているかについて書いてみます。
日本で最も広く使用されている「米酢」のうち、「純米酢」を例にとった製造方法が、全国食酢協会中央会のホームページに載っています。
簡単に言うと、米と麹でお酒を造り、それに酢酸菌が含まれている種酢を加えると2週間ほどで「酢」となるということのようです。
詳しく書くと、次のようです。
1、米を蒸して、「米麹」と「水」を加えると、麹菌の働きで「糖化もろみ」ができるので、それに「酵母」を加えてお酒の状態にします。
2、そのお酒に「種酢※」を混ぜ合わせて加温し、発酵槽に入れて食酢菌膜を植えます。
すると、「種酢」の中の酢酸菌の働きにより、おおよそ2週間で食酢ができあがります。
なお、種酢とは酢酸発酵が終わった食酢の一部を、新たに食酢を造る際に仕込液として利用するもののようです。
3、できあがったばかりの食酢は、そのままでは酢酸特有の刺激臭が強く 使用できませんので、おおよそ1~2ヶ月間熟成し、香味を円熟させて、 まろやかな味に仕上げます。
4、熟成後は、ろ過し、味・香りを損なわないように瞬間殺菌し、びん詰めします。
このほか、最近、人気の高い鹿児島県の黒酢(壺酢)についても説明されています。
黒酢(壺酢)は、「蒸し米」、「麹」、「水」だけを原料とし、壷にいれ、「糖化」、「アルコール発酵」、「酢酸発酵」を進行させるがという製法のようです。
野天に並べられた陶器の壷の中に、「蒸し米」「麹」「水」 を入れ、次に水面を麹で薄く覆う「振り麹」をして野天に置いて置きます。
「酢」の種類もいろいろありますが、原材料で区分すると、大きく分けて穀物酢と果実酢があります。穀物酢は、穀物を原材料として製造される酢で、米酢が代表的です。
黒酢も米を原料としていますので、米酢の一種です。
その他小麦などを原材料とする酢は穀物酢と表示されているようです。
果実酢には、リンゴ酢、ワインビネガー(ワイン酢)などがあります。
リンゴ酢は、リンゴ果汁を使用し、アルコール発酵をさせ、いわばリンゴ酒を製造し、それをさらに酢酸発酵させてリンゴ酢となります。
イタリア料理などで利用される「バルサミコ酢」もワイン酢の一種で、 北イタリアのモデナ地方で1000年以上前から作られているお酢です。(右写真)

