地下鉄烏丸線今出川駅2番出口から8分程の住宅街にあり、建物は町家造りの店舗です。

「林孝太郎造酢」は、初代の林孝太郎が、江戸時代後期の天保年間に創業したお店です。
創業以来170年経っても初代の名前を商号に掲げ大事にしている老舗です。
「林孝太郎造酢」は、元々造り酒屋から始りましたが、時を経て西陣織の色止めに使われていたお酢を造りはじめ、初代林孝太郎が食用のお酢を造り始めたとのことです。

入り口に架かっている暖簾には、ヤマに「や」と染め抜かれていますが、この「や」は「はやし」家の二番目ということを表しているそうです。
ご本家は、現在も近くで営業している「林忠次郎家」とのことでした。
林孝太郎造酢の現当主は4代目になります。

京都のど真ん中で、お酢が製造されていることに驚きました。
店内は、工場の中に販売スペースがあるという落ち着いた雰囲気で、派手なPOPもなく、商品がならべられている程度の陳列がかえっていかにも京都の奥ゆかしさが感じられ、快いものでした。

お酢はお酒の余り物から造っていた為、お酢屋さんの事を『あまりや』と呼ぶ時代もあったそうです。「京あまり米酢」の『あまり』はそこからの由来です。
創業以来、変わらぬ製法で京の名水と国産米をゆっくりと熟成させて造られたのが、「京あまり米酢」とのことでしたので、これを購入してきました。
マイルドな味に驚きました。
赤印が「林孝太郎造酢」です。