少し暑いぐらいでしたが絶好の行楽日和で、食の勉強とお散歩を楽しんできました。
ご参加いただいた皆様お疲れ様でした。

千石駅 ⇒ 伊勢五 ⇒ 巣鴨大鳥神社 ⇒ 徳川慶喜屋敷跡 ⇒ 福島家 ⇒ 東京種苗(榎本留吉商店) ⇒ 千川上水公園 ⇒ 岩田園 ⇒ 種子屋街道【日本農林社、鈴木重左衛門家跡、亀の子束子西尾商店、越部半右衛門家跡】 ⇒ 榎本孫八家 ⇒ 近藤勇処刑場所跡 ⇒ 近藤勇墓所
今回お邪魔した老舗はお米屋の「伊勢五」、和菓子屋の「福島家」、お茶の「岩田園」、種子屋の「榎本孫八家」です。
その様子をスナップでご紹介します。

伊勢五の名称は初代の伊勢屋五郎右衛門からとったものです。
現在の当主は8代目で、通称として今井五郎右衛門を名乗っています。
そのご当主が、伊勢五の歴史や国の登録有形文化財に指定されている母家・蔵について説明してくれました。
母家は明治初期の建設、蔵は土蔵づくりの二階建てで大正12年頃の建築です。
さらに、精米作業についても説明していただきました。

和宮が降嫁する時に巣鴨の町並み調査をした際の文書が残っていて、その中に、「福島家」の名前が「菓子商弥三郎(福島家)」として載っています。
「福島家」には、江戸時代の和菓子の雛形帳(見本帳)が残されていて、それも見させていただきました。
写真は、雛形帳をもって説明される5代目当主の福島専務さんです。
雛形帳は、お客様から注文をいただく際に、見本として使用されたそうです。

東京の和菓子屋さんではあまり見かけない貴重なものを見させていただき皆さん感激していました。
福島家さんでは、練り切りの製造工程も見学させていただきました。
見させていただいたのは、今の季節に合わせた「ばら」という生菓子でしたが、スプーン一本で見事な「ばら」になっていく技に皆さん驚いていました。
岩田園は、嘉永2年(1849)に初代岩田嘉右衛門が、滝野川村三軒家でお茶の栽培と製造を始めたお茶屋さんです。

平成20年にお茶の販売だけでなく、素晴らしい日本茶を味わっていただくために「茶のしずく」というカフェを開店しました。
6代目当主岩田社長さんには、「茶のしずく」の前で、お茶の歴史、お茶の種類、おいしいお茶の入れ方などについてご説明いただきました。
日本茶インストラクターの資格をもっている社長の説明は、懇切丁寧でわかりやすお話で、質問をする参加者も何人もいました。
榎本孫八家は、初代榎本孫八が興した種子屋で、滝野川の「三軒家」と称される大きな種子屋の一軒です。

榎本孫八家の創業時期ははっきりしませんが、江戸時代後期の文政年間以前に、創業したと考えられています。
榎本孫八家は、大正半ばに帝国種苗ができた際に、種子屋は廃業しました。
母家は、もともと中山道に面して明治末期に建築されたものですが、種子屋を廃業した後に、現在地まで家を曳いてきたそうです。
今回の食文化散歩では、4人のご当主の方のお話を聞かせていただきました。
ご当主の皆様お忙しい中でも、本当にご親切にご対応いただきました。
本当にありがとうございました。心から感謝申し上げます。
受講生の皆様も大変喜んでいただいたことを記しておきます。

ご参加いただいた皆さん、熱心に説明を聞いていただきありがとうございました。
私の方も楽しくご案内できました。
江戸検受験対策散歩と銘打ちましたが、江戸検のお役に立てたかどうか不安ですが、老舗との触れ合いができそれを楽しんでいただけたのであれば望外の喜びです。
最期は、恒例の情報交換会という名の「飲み会」です。
今回は、居酒屋が暗すぎたので、明るく撮れていませんが、皆さんの楽しそうな雰囲気はお分かりいただけることと思います。
