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煎茶、番茶など(お茶の話5 江戸の食文化44)
 昨日は、お茶の種類のうちの覆下園(おおいしたえん)で育った茶葉からつくられるお茶について書きました。
 今日は、露天園で育った茶葉から作られるお茶について書きたいと思います。
 露天園で育った茶葉から作れるお茶の代表は煎茶です。
 そのほか「深蒸し煎茶」「番茶」「ほうじ茶」「玄米茶」なども露天園で育った茶葉から作られます。
 これらについて説明します。

煎茶
 煎茶は、緑茶の中で、もっともよく飲まれている代表的なお茶です。
c0187004_1644995.jpg日本で生産されるお茶の約75%が煎茶です。
 茶の新芽を摘んですぐに蒸して揉みながら乾燥して作られるお茶です。
 緑茶では、碾(てん)茶は揉まずに作られますが、碾茶以外はすべて茶葉を揉みながら加熱し乾かすという工程があります。
 茶葉を揉む目的は二つあるようです。
 茶葉を揉んで茶葉の成分が溶け出しやすくするためと茶葉の形を美しく仕上げるためです。
 昔は、手揉みでしたが、重労働のため、現在は、機械化されていますが、粗揉(そじゅう)→揉念(じゅうねん)→中揉(ちゅうじゅう)→精揉(せいじゅう)という各段階を追って揉まれます。
 揉まれることにより茶葉は次第に組織や細胞が破壊されます。
 この破壊により、①茶葉の成分が溶け出しやすくなる。②徐々に葉の形状が整っていく。③表面に汁液が絞り出されて乾燥が進むといった効果があります。
 
深蒸し煎茶
 「深蒸し煎茶」は、その名前の通り、普通の煎茶よりも約2倍長い時間をかけて茶葉を蒸してつくったお茶です。
 茶葉の中まで十分に蒸気熱が伝わるため、お茶の味や緑の水色(すいしょく)が濃く出ます。
 また長時間蒸されることで茶葉が細かくなり、茶葉は細かく砕け、粉状のものが多くなります。

番茶
 番茶という言葉は良く聞きます。しかし、「番茶」といっても、一種類ではなくいろいろな番茶があるようです。
 「番茶」という言葉は「番外茶」に由来するとも言われ、日本茶の基本的な主流から外れたお茶を総称して「番茶」と呼ぶようです。
 
「番茶」の説明の前に、一番茶・二番茶・三番茶について説明しておきます。
c0187004_11125381.jpg  お茶は、収穫が年に一度でなく、出てきた新芽を摘み取り、その後しばらくして出てくる新芽をまた摘み取ります。こうしてお茶は年に数回収穫できます。
 日本では、一番、二番、三番、秋番と4回ほど収穫ができます。
 一番茶は、4月下旬から5月中旬にかけて摘み取る新芽でつくるお茶で、もっとも品質のよいお茶です。
 二番茶は、6月下旬から7月上旬にかけて、一番茶の後に生育した新芽を摘み取ってつくるお茶です。
 二番茶は、一番茶に比べてテアニンが少なくカテキンが多いため渋みがあります。
 三番茶は、7月下旬から8月上旬に摘みます。しかし、カテキンが二番茶よりも多くなり、旨味が少なく渋みが多くなるため、最近では三番茶を取らない茶園が増えているそうです。
  10月になると、茶の木は冬支度に入ります。この時期に、翌年の一番茶のために、茶の株を綺麗に刈りそろえる作業が行われます。この時期に摘み取った茶葉は、秋番茶または秋冬(しゅうとう)番茶と呼ばれます。

 番茶は、煎茶を製造する工程で除かれた大きな葉や茎などを用いて作ったものがあります。
 また、一番茶を摘採した後の遅れ芽や刈り残した茶葉を摘採したものから作られるものがあります。
 さらに、夏以降に出た三番茶から作られるものや三番茶を摘まずにそのまま枝葉を伸ばしておいて秋に摘む秋番茶または秋冬番茶から作られるものなどもあります。
 このように、番茶にはいろいろな種類があります。 
 なお、番茶の由来には、遅く摘み採ったお茶、つまり「晩茶」から転じて番茶となったという説もあるそうです。

ほうじ茶
c0187004_11131061.jpg 煎茶、番茶、茎茶などをキツネ色になるまで強火で炒って、香ばしさを引き出したお茶のことです。
 ほうじることによって、香ばしさとすっきりとした軽い味が楽しめます。
 お茶の色は濃いめの茶色をしていて、独特の高い香りもあり、夏季などの喉の渇きをいやすために大量に飲むのに適しています。

玄米茶
 蒸して炒った玄米とほぼ同量の番茶を加えたお茶が「玄米茶」です。
 炒った玄米が入っているため、玄米の香ばしさと番茶のさっぱりとした味があり、夜遅い時間に飲んだり、子供が飲むのにも好まれています。
by wheatbaku | 2014-05-01 11:14 | 江戸の食文化

江戸や江戸検定についてに気ままに綴るブログ    (絵は広重の「隅田川水神の森真崎」)
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