潮入りの池の西側に「八景山」と名付けられた小高い丘があります。この丘からは、中島の御茶屋や燕の茶屋など潮入の池を中心とした眺めのすばらしい8カ所をみることできたことから八景山と名付けられました。
その八景とは、中島の御茶屋、三丈ケ岡、富士見山、塩浜、御亭山、観音堂、海手茶屋 燕の茶屋でした。
八景山の南側、中島の御茶屋に架かる橋の手前に「吉宗ゆかりのトウカエデ」があります。。
トウカエデとは、漢字で書くと「唐楓」です。江戸時代享保年間に中国から渡来したのでトウカエデ(唐楓)と呼ばれたといいます。
享保年間と言うと、将軍は八代将軍吉宗の時代です。
享保6年(1721)、八代将軍徳川吉宗に清国の船がトウカエデ6株を献上し、1株は小石川御薬園(現・小石川植物園)に、5株は浜離宮に植えられたと伝えられているそうです。
トウカエデはカエデの一種ですので、秋には紅葉をしますが、非常に見事な紅葉のようです。
トウカエデを過ぎて潮入りの池の西南端脇の樹木の中に「観音堂と鐘楼跡」があります。現在は石段だけしか残されておりませんが、この奥に「観音堂と鐘楼」がありました。
11代将軍家斉の頃は「晩鐘が響き渡る観音堂」と当時の景色を描写しています。
本尊は慈覚大師・円仁の作と伝えられ、狩野派の絵師によって描かれた絵馬も掲げられていたそうです
潮入りの池の南端には「富士見山」があります。西南の方向に富士山が見えたので富士見山と名付けられていますが、いまは見えません。
北東の方向にははるか房総の山、そして北には筑波山がみえたそうです。
もともとは、最南端に築かれていましたが、幕末に砲台が設置されたため、ここに移されたといいます。

