人気ブログランキング | 話題のタグを見る
守貞謾稿に書かれた握りずし(すし⑥ 江戸の食文化56)
  今日は、「守貞謾稿」について書いていきます。

 「守貞謾稿」には、すしについてかなり詳しく書かれています。
守貞謾稿に書かれた握りずし(すし⑥ 江戸の食文化56)_c0187004_12534317.jpg  守貞謾稿には、次のように書かれています。
 「すしのこと、三都とも押鮓なりしが、江戸はいつ比よりか押したる筥(はこ)鮓廃し、握り鮓のみとなる。筥鮓の廃せしは5、60年以来やうやくに廃すとなり。」

 すしは以前は押ずしであったけれど、5.60年前になくなって、今は、握りすしとなっていると書いてあります。
 ここで、「筥鮓」というのが出てきますが、「筥鮓」というのは、四角の木枠の中にすし飯を詰めて、具を乗せて、蓋をしめて、手で押さえた寿司です。
 今でも大坂では作れてていますので、ご存知の方も多いと思います。
 「守貞謾稿」でも。
 「筥鮓」というのは方四寸ばかりのごとき筥に飯と酢と塩を合せ、まづ半ばをいれ、醤油煮の椎茸を細かにきりこれを納れ。また飯を置き。その上に鶏卵やき、鯛の刺身、鮑の薄片を置きて縦横十二に斬る
と説明してあります。

 次に握り鮓の具についても書かれています。
 江戸、今製は握り鮓なり。
鶏卵焼、車海老、海老そぼろ、白魚、まぐろさしみ、こはだ、あなご甘煮長のままなり。以上、大略、値8文寿司なり、その中、玉子巻は16文ばかりなり。」

さらに
 「江戸は鮓店はなはだ多く、毎町1、2戸。 蕎麦屋1、2町に1戸あり。」と書かれていて、蕎麦屋同様に多くの鮓屋がある状況がわかります。

 そして、その次に、有名な江戸の鮓屋が書かれています。
 「江戸鮓に名あるは本所阿武蔵の阿武松のすし、上略して松の寿司と云ふ。天保以来は店を浅草第六天前に遷す。また呉服橋外に同店を出す。」
 この「阿武松のすし」ですが、最初、私は、これを「オウノマツのすし」と読みました。
 相撲部屋に「阿武松部屋」というのがあって、「オウノマツベヤ」と呼ぶからです。
 しかし、よく考えてみると「阿武」は「あたけ」ですので、「阿武松のすし」は前回紹介した「安宅」の「松の鮓」のことですね。
 
 次いで「東両国元町与兵衛寿司」と「へつつい川岸毛抜寿司」と「深川小松鮓」が挙げられていて、「毛抜鮓」は、「1,2文にて各々笹巻にす。巻きて後、桶に積み、石をもってこれを圧す。」と紹介されています。
by wheatbaku | 2014-07-04 12:54 | 江戸の食文化

江戸や江戸検定について気ままに綴るブログ    (絵は広重の「隅田川水神の森真崎」)
by 夢見る獏(バク)
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31
以前の記事
2025年 07月
2025年 06月
2025年 05月
2025年 04月
2024年 12月
2024年 11月
2024年 10月
2024年 09月
2024年 07月
2024年 06月
2024年 05月
2024年 04月
2024年 03月
2024年 02月
2024年 01月
2023年 12月
2023年 11月
2023年 10月
2023年 09月
2023年 08月
2023年 07月
2023年 06月
2023年 05月
2023年 04月
2023年 03月
2023年 02月
2023年 01月
2022年 12月
2022年 11月
2022年 10月
2022年 09月
2022年 08月
2022年 07月
2022年 06月
2022年 05月
2022年 04月
2022年 03月
2022年 02月
2022年 01月
2021年 12月
2021年 11月
2021年 10月
2021年 09月
2021年 08月
2021年 07月
2021年 06月
2021年 05月
2021年 04月
2021年 03月
2021年 02月
2021年 01月
2020年 12月
2020年 11月
2020年 10月
2020年 09月
2020年 08月
2020年 07月
2020年 06月
2020年 05月
2020年 04月
2020年 03月
2020年 02月
2020年 01月
2019年 12月
2019年 11月
2019年 10月
2019年 09月
2019年 08月
2019年 07月
2019年 06月
2019年 05月
2019年 04月
2019年 03月
2019年 02月
2019年 01月
2018年 12月
2018年 11月
2018年 10月
2018年 09月
2018年 08月
2018年 07月
2018年 06月
2018年 05月
2018年 04月
2018年 03月
2018年 02月
2018年 01月
2017年 12月
2017年 11月
2017年 10月
2017年 09月
2017年 08月
2017年 07月
2017年 06月
2017年 05月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月
2013年 11月
2013年 10月
2013年 09月
2013年 08月
2013年 07月
2013年 06月
2013年 05月
2013年 04月
2013年 03月
2013年 02月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 11月
2012年 10月
2012年 09月
2012年 08月
2012年 07月
2012年 06月
2012年 05月
2012年 04月
2012年 03月
2012年 02月
2012年 01月
2011年 12月
2011年 11月
2011年 10月
2011年 09月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 06月
2011年 05月
2011年 04月
2011年 03月
2011年 02月
2011年 01月
2010年 12月
2010年 11月
2010年 10月
2010年 09月
2010年 08月
2010年 07月
2010年 06月
2010年 05月
2010年 04月
2010年 03月
2010年 02月
2010年 01月
2009年 12月
2009年 11月
2009年 10月
2009年 09月
2009年 08月
2009年 07月
2009年 06月
2009年 05月
2009年 04月
2009年 03月
2009年 02月
2009年 01月
2008年 12月
ブログパーツ
ブログジャンル
歴史
日々の出来事