藤代峠
六義園で一番高いのが「藤代峠」です。
「藤代峠」の標高は35メートルあります。
この峠から園内を一望できます。
右写真は、「藤代峠」から見た六義園ですが、紅葉が始まっていました。

紀州の和歌の浦近くに「藤白坂」という坂があります。
「藤代峠」は和歌の浦の「藤白坂」に見立てられていると考えられています。
園内の説明板には次の和歌が引用されています。
ふじしろのみさかをこえて見わたせば
かすみもやらぬ吹上の浜 僧正 行意 続後撰
「藤代峠」の頂上は「富士見山」と呼ばれました。名前の通り、江戸時代は、富士山が見えたようです。
そして、江戸時代は、江戸の百名山の一つに数えられていました。
「藤代峠」は六義園全体を見渡すことができる絶好のビューポイントとなっています。
紀ノ川
「藤代峠」の南側に広場がありますが、その広場の先、大泉水の一部が「紀ノ川」と呼ばれています・
「紀ノ川」というのは、奈良県の大台ケ原から流れ出し、奈良県と和歌山県を流れて和歌山市で紀伊水道に流れ込む大きな川です。
有吉佐和子の小説に「紀ノ川」といのがありますのでの名前を聞いた方もいるとは思います。
その紀州の「紀ノ川」に見立てられて名付けられたもの名前です。
渡月橋
六義園にも「渡月橋」と名付けられた橋があります。「渡月橋」というと、京都の嵐山を思い出しますが、六義園の「渡月橋」は京都の嵐山の渡月橋を模したものではなく次の和歌から付けられたものです。
和歌のうら 芦辺の田鶴の鳴声に 夜わたる月の 影そさひしき
昔は土でできた橋だったようですがが、現在では2枚の大岩による橋となっています。
出汐の湊
説明板に 、 和歌の浦に月の出汐のさすままによるなくたつの声そさひしき という和歌が書かれています。
そして、「出汐」とは、舟が湊(港)に入るときに、満潮になるのを待っていることですが、ここでは、「出汐」は「月の出」とかけて、月が出るのを待っている様子を表していると書かれています。しかい、辞書には「出汐」とは、 「月の出とともに満ちてくる潮」の意味とも書かれています。
辞書に架かれている意味のほうが、「和歌の浦に月の出汐のさすままによるなくたつの声そさひしき」の意味がわかりやすいように思います。
日本庭園では「月」が大切にされてきましたが、六義園でも月に由来する地名があります。
それが「出汐の湊」ですし、「渡月橋」もその一つです。

