今日は「歳事」の参考書をご紹介します。
昨日の「祭礼」の参考書が少ないと書きましたが、それに反して「歳事」の参考書は数多くて、選別に困るほどです。
「歳事」は江戸の生活に密接にかかわっています。
そのため、私の場合には、、江戸検のお題となる以前に、江戸検の受検勉強のために読んでいた本があります。
そこで、現在所蔵している本が中心になりますが、「歳事」について参考となる図書を紹介します。
1、『江戸の歳事風俗誌 (講談社学術文庫) 』(小野武雄著 出版社「講談社」)著者の小野武雄氏は、帝京大学教授で近世風俗研究が専門です。
258ページで比較的コンパクトですが、毎月の歳事について解説されています。
月ごとの前半部分には、各月の主な歳事が解説されていて、その後に、日別に歳事が説明されています。
歳事について概括的に学ぶには、よい本だと思います。
この本の新刊書はないようです。
古本屋や中古図書サイトで購入するか、図書館で借りて使用することになると思います。
2、『江戸年中行事図聚 (中公文庫) 』(三谷 一馬著 出版社「 中央公論新社」)三谷 一馬氏は、江戸風俗研究家です。江戸風俗の資料画が得意です。
この本は、月別にはなっていませんが、正月から順に12月までの歳事を順に解説されています。
各項目には、著者の三谷氏が描いた挿絵が添えられていて、わかりやすいように工夫されています。
解説も、様々な史料から引用されて解説されて詳しいものとなっています。
あまり、江戸の歳事に縁のない人にもとりつきやすい本ではないかと思います。
ただし、ページ数が426ページあり、少々量があることは承知しておいてください。
これは、新刊で入手できます。
3、『江戸の庶民生活・行事事典』(渡辺信一郎著、出版社「東京堂出版」)この本は、行事を月別に詳しく解説したもので、川柳を多数取り込んでいて、江戸庶民の様子もよくわかります。
「事典」という書名を付けているぐらいですので、詳しさでは、随一だと思います。
私が江戸検を受検した時から利用しています。
しかし、残念ながら、新刊書がありませんし、中古でも高額ですので、図書館で借りて利用する方法がよいのではないでしょうか。
私は、過去にコピーをとってありますので、それを繰り返し利用しています。
次に紹介する3誌は、解説書ではなく、史料の分類に入るものですが、大変重要な本です。
可能な限り、精読されることをお勧めします。
4、『東都歳事記』 (斎藤月岑 著、出版社「平凡社 東洋文庫」) この本は、「江戸名所図会」や「武江年表」も書いている斎藤月岑が書いている本であることはいうまでもありません。江戸検受検される方にとっては必読の本だと思います。
「東都歳事記」は、平凡社の東洋文庫のほか、ちくま学芸文庫がありますが、いずれも新刊書はありませんので、古本屋や中古本サイトで購入するか、図書館で借りて使用するしか方法はありません。
しかし、必須であることは肝に銘じておいたほうが良いと思います。
5、『近世風俗志(守貞謾稿)』(喜田川守貞著、出版社「岩波出版社」)これも、江戸検受検者にとっては必須本です。
岩波文庫の 第4分冊目に「春時」「夏冬」という項目がありますので、これは読んでおかないといけないでしょう。
この「近世風俗志(守貞謾稿)」も新刊書がありません。
古本屋や中古本サイトで購入するか、図書館で借りて使用するしか方法はありません。
6、『絵本江戸風俗往来 (東洋文庫) 』(菊池貴一郎 著、 出版社「 平凡社」)著者の菊池貴一郎は四代広重を名乗った人で、この本は、江戸の年中行事などについて書いたもので明治38年に発刊されたものです。
この本は、江戸の年中行事について書いた本では、しばしば引用される本です。
私は、江戸検合格後に購入し、ブログを書く際などに随時利用していたので、これから精読していこうと思っている本です。
できれば読んでおいた方がよいと思います。
「歳事」に関する本は、以上のようにかなりありますので、どれを選んでも失敗することはない本を紹介したつもりですが、どれを選ぶは、江戸検を受検される方が、手に取って選ばれるのがよいと思います。
しかし、「東都歳時記」「近世風俗志(守貞謾稿)」は必読書です。
これを読み込むのは、なかなか骨折りですが、一級に本当に合格しようと思われる方は精読されることをお勧めします。
最後に一冊追加しておきます。『川柳江戸歳時記』(花咲 一男著 出版社「岩波書店」)
これは、おまけです。
まだ、精読していませんが、私自身がおもしろいと思いましたので紹介しておきます。
この本は、歳事について川柳を中心に説明したものです。
最近の江戸検では、川柳が多く出題されています。
そこで、川柳に関心のある方は、こちらから攻めてみるのもよいのではないでしょうか。

