今日は、そのお話を書きます。
江戸検を受検される方は「東都歳事記」を持っている方もいらっしゃると思います。
その「東都歳事記」の4月15日の項に
「浮屠(ほうし:僧侶)の結夏(けつが)また安居(あんご)」と書かれています。
「安居(あんご)」という言葉を私も初めて知りました。
この安居(あんご)について、東洋文庫の「東都歳事記」には注釈がのっています。、
しかし、ちょっとわかりにくいので、「安居」は仏教用語のようなので、仏教関係の辞典を調べました。
そのため、アップが一日遅くなりました。
わかりやすく書かれていた「仏教大辞典」と「岩波仏教辞典」を参考に「安居」について書いてみます。
「安居」というのは、もともとはインドの降雨季の行事で、4月16日から7月15日までの90日間、一定の場所に住んで、もっぱら研究修養に勤めることだったようです。
これを行うのは、雨が降って外出に不便になることやこの期間に外出すると草木の若芽を踏んだり小さな虫類を踏み殺すことが多いのでそれを防ぐためだったようです。
気候風土の異なり、雨期がない中国・日本でも行われ、日本では、天武12年に初めて行われ、平安時代以降は一般の寺院でも行われるようになりました。特に禅宗においては、厳しく行われ、夏だけでなく冬も行われます。
夏は「夏安居(げあんご)」と言い、冬は「冬安居(とうあんご)」というそうです。
安居の開始は、夏安居の制度を結ぶということから「結夏(けつげ)」といい、また「結制」ともいいます。
また、安居の終了は、夏安居の制度を解くことから「解夏(げげ)」といい、また「解制」といいました。
この「結夏(けつげ)」が、「東都歳事記」のタイトルになっているわけです。
こうしたことを踏まえて、東都歳事記の文章を読むといくらかわかったような気がします。
「浮屠(ほうし:僧侶)の結夏(けつが)また安居(あんご)」
今日より始まり(これを結制という)、7月15日に終わる(これを解夏、また解制という)
90日禁足して外に出ず。草木虫類をやぶらん事を厭うが故なりとぞ

