4月18日に、講座「神田祭を学ぶ」で神田祭について、神田明神さんにいろいろ教えていただきましたので、今回は、その復習をかねて、「神田祭」だけに関する問題としました。
先日の講座にご参加いただいた方で、鳥居権禰宜と岸川権禰宜のお話をしっかり覚えている方は最低5問は解けると思いますので、挑戦してみてください。
正解は、木曜日にアップします。
1、天保9年(1838)刊行の東都歳事記には、神田祭の祭礼行列について「竹橋御門を出、一ツ橋御館前へ出る。神輿は御やかたのうちへ入りて、奉幣あり」と書かれていて、一ツ橋家の御屋敷に神田明神の神輿が入ります。
特別に一ツ橋家の御屋敷に神輿が入るのはなぜでしょう?
①神田祭を初めて上覧した5代将軍綱吉の屋敷があった場所であるから
②11代将軍家斉の実父一ツ橋治済が住んでいた屋敷だから
③神田明神がもともとあった場所であるから
④時の神田明神の宮司が一ツ橋家の出身であったから
2、神田祭で御祭神が鎮座する神輿は二つありました。その神輿は一般の人が希望すれば誰でも担げるというものではなく、特定の二町の人だけが担ぐことができました。
そのうちの一つは、大伝馬町ですが、もう一つは次のうちどれでしょう?
①小伝馬町 ②南伝馬町
③赤坂伝馬町 ④四谷伝馬町
3、神田祭の際、山車は暁丑の刻(午前2時頃)に桜の馬場に集合することとなっていました。
東都歳事記には、「当日、桜の馬場を繰り出し所と定む」と書いてあります。
それでは、桜の馬場はどこにあったでしょう?
現在、有名な建物が建っていて、その建物が目安となります。
桜の馬場跡に現在建っている建物はなんでしょうか?
①湯島聖堂 ②順天堂大学付属順天堂医院
③ニコライ堂 ④東京医科歯科大学付属病院
4、神田祭では山車や附祭(つけまつり)が曳きだされ江戸の町を埋め尽くしました。
その中で附祭は人気があり、はりぼての人形や様々の流行の衣装を着た人たちが行列を作り歩いたようです。
次の絵は、その附祭の代表的なものですが、何という名前がついているでしょう?
①牛若丸奥州下り ②大江山凱陣 ③朝鮮人来朝の学び ④大鯰と要石

5、神田祭と山王祭の山車の1番は大伝馬町の諫鼓鶏、2番は南伝馬町の猿と決まっていました。
しかし、同じ山車がでた訳ではなく、一部を変えていました。
神田祭に出される諫鼓鳥は羽が白く山王祭に出される諫鼓鳥は五彩でした。
猿の場合、烏帽子と幣(ぬさ:幣帛)の色が違っています。
それでは、神田祭で出される猿の烏帽子と幣はどんな色でしょうか
①金色の烏帽子に金紙の幣 ②銀色の烏帽子に銀紙の幣
③黒烏帽子に白紙の幣 ④赤色の烏帽子に青紙の幣
6、山王祭では、神輿は、山車行列の最後に渡御します。
神田祭は、最初は、山王祭と同様に山車行列の最後に渡御していましたが、天明3年から、10番と11番の間で渡御することになりました。
これは、どうして、変更されたのでしょうか
①神田明神に早く帰るため
②山王祭との違いをはっきりさせるため
③将軍の上覧を早く済ませるため
④平将門公より氏子町が先にいては怖れ多いという氏子町が多かったため
7、神田明神資料館には、山車の模型が展示されています。右写真の山車はそのうちの一つで「武蔵野」とい名前の山車です。
真ん中の球体は月を表わしていて、回りにすすきが飾られています。
この山車は、神田祭の祭礼でしばしば曳き出されました。
それでは、この山車はどのような意図をもって曳き出されたのでしょう?
①神田祭は9月15日に催行されるので名月の風情を表わした。
②8代将軍吉宗は武蔵野の新田開発を推し進めたので、その吉宗の功績をたたえた。
③改革が厳しいので江戸の町は武蔵野のようにさびしくなっていますよと天保の改革を皮肉った。
④火事が起きて町がすっかり焼野原となってしまったことを象徴した。
8、神田祭では、山車行列は、最後まで曳かれていったわけではありません。
ある場所で、山車は解散して、それ以降は神輿の渡御となりました。
それでは、山車は、どこで解散していたでしょうか
①日本橋 ②江戸橋 ③常盤橋 ④京橋
9、神田明神の御祭神は、大己貴命(オオナムチノミコト)と平将門です。
平将門は天慶の乱で朝廷に敵対したため、朝敵とされていましたが、神田明神では長く御祭神としてお祀りしていました。
それが、許されたのは江戸時代のことです。寛永3年(1626)に江戸に下向した大納言烏丸光広が帰京して上奏した後、勅許にて赦免されました。
それでは平将門を赦免した時の天皇はだれでしょう?
①後水尾天皇 ②明正天皇 ③霊元天皇 ④東山天皇
10、神田明神神主家9代目の芝崎好高は、邸宅を講義の場として提供するなどして、江戸の国学発展のため尽しました。
この時に神田明神に留まり、国学の講義を行った国学者は誰でしょうか?
①平田篤胤 ②本居宣長 ③賀茂真淵 ④荷田春満

