江戸検を受けられれる方は、ご存知だと思いますが、明日は「神田祭」のメインイベント「神幸祭」と「附け祭」が行われます。そして、日曜日には神輿宮入が行われます。
お時間のある方はご覧になられると良いと思います。
私は、土曜日に東京で用事がありますので、見てこようと思います。
神田明神のHPに2日間のコースが載っていますので、リンクを貼っておきます。
神幸祭や附け祭の巡行路や神輿宮入のマップ
さて、ちょっと間があきましたが、南千住散歩の続きで、今日は、小塚原仕置場の一部に造られた延命寺についてご案内します。
延命寺は、もとは小塚原回向院の一部でしたが、JR常磐線の線路によって、回向院の境内が分断されたため、昭和57年に線路の南側の部分が延命寺として開山しました。
従って、延命寺は、回向院の子院といった関係にあるといってもよいだろうと思います。
延命寺で目立つのは本堂前にある大きなお地蔵様です。 このお地蔵様は、東京メトロ日比谷線からも見えます。
この大きなお地蔵様が、一般には「首切り地蔵」と呼ばれている「延命地蔵尊」です。
「延命寺」というお寺の名前は、この「延命地蔵尊」に由来するものです。
このお地蔵様は、、刑死者を弔うために、寛保元年(1741)に建てられました。
お地蔵様の高さは1丈2尺つまり約4メートルあります。
この地蔵は、現場に行ってよくみていただけるとおわかりになりますが、27個の花崗岩からなる寄せ石作りです。
その台座には造立年や当時の発願者の名前などが刻まれています。
首切り地蔵の脇には、「南無妙法蓮華経」と刻まれた大きな石塔があります。
「南無妙法蓮華経」というお題目は主に日蓮宗で唱えます。
浄土宗のお寺に、「南無妙法蓮華経」と刻まれた「お題目塔」があるのが、ちょっと不思議に感じられます。
実は、この題目塔と同じような塔が鈴ヶ森にもあります。
どうして、このような塔があるのか尋ねたところ、これは、日蓮宗の熱心な信徒であった京都の谷口という人が、罪人の供養のため、元禄11年(1698)に建立したものだそうです。
なるほど、日蓮宗の宗徒の人物が、刑死者の供養のために建てたのであれば、延命寺にあっても不思議ではありませんね。
なお、谷口氏の建てたこうした塔は、ここと鈴ヶ森のほか、全国に数多くあるそうです。
お題目塔の後ろをみると下部に「谷口氏」と刻まれていました、
下地図の赤印が延命寺です。
JR南千住駅から徒歩3分程度の至近距離です。