「江戸の祭礼と歳事」に関する模擬試験問題は月1回出題することにしていますが、7月分は諸事情により出題していませんでしたので、本日出題します。
今回は、天下祭について、「祭りだわっしょい!江戸の祭礼と歳事」と「東都歳事記」から出題します。
もう江戸検を受けられる方は、天下祭については十分勉強されておいることと思いますので、8割以上をめざして挑戦してみてください。
正解および解説は8月14日にアップします。
1、山王祭を初めてみたのは元和元年の秀忠という説もありますが、一般的には寛永12年の3代将軍家光だと言われています。
それでは、3代将軍家光は、どこで山王祭を見たでしょう?
①天守の櫓 ②上覧所 ③半蔵門 ④本丸御殿
2、江戸時代の山王祭では、神輿は茅場町の御旅所まで渡御し山王権現に戻ってきました。
江戸名所図会では、ある仏様をお祀りした御堂が御旅所として描かれています。
それでは、御旅所とされた御堂は次のうちどれでしょう?
御堂に祀られていた仏様は山王権現の一の宮の本地仏でもあります。
①釈迦堂 ②阿弥陀堂 ③薬師堂 ④不動堂
3、山王祭の1番の山車は大伝馬町の諫鼓鶏、2番は南伝馬町の猿と決まっていました。
しかし、東都歳事記には、昔は1番が猿で2番が鶏であったものが、ある将軍の命により、鶏が1番に変わったとされています。
それでは、東都歳事記に1番の山車を諫鼓鶏とするように命じたと書かれている将軍は誰でしょう?
①初代家康 ②2代秀忠 ③3代家光 ④4代家綱
4、「祭りだ!わっしょい 江戸の祭礼と歳事」によれば、天下祭に曳きだされた山車の型には、「吹貫型」「万度型」「笠鉾型」「江戸型」などがあるとされています。
それでは、有名な大伝馬町の諫鼓鶏は何型だったでしょう?
右図は、東都歳事記に載っている大伝馬町の諫鼓鶏です。
①吹貫型 ②万度型
③笠鉾型 ④江戸型
5、山王祭と神田祭は、江戸城内に入り将軍の上覧に供することから天下祭とよばれました。
この天下祭の山車が、半蔵門または田安門から江戸城内に入り竹橋門を出るまでの間、祭礼行列を取り締まったのは次のうちの誰でしょう?
①寺社奉行 ②目付 ③町奉行 ④大番頭
6、天下祭は通常山王祭と神田祭を指すとされています。
しかし、それ以外に一度だけ天下祭として執り行われた祭礼が正徳4年9月に行われた根津権現の祭礼です。
根津権現の祭礼が天下祭として行われた際の将軍は誰でしょう?
①5代綱吉 ②6代家宣 ③7代家継 ④8代吉宗
7、〈 麹町より朝鮮人来朝のねりものにて、大いなる( )の造りものを出しける事世に名高し。 〉
これは、東都歳事記の山王祭についての記事の一部です。
( )に入るものは何でしょう?
①翁 ②猿 ③象 ④鬼
8、天下祭では、御雇祭として、独楽回しや大神楽が出されることがありました。
この独楽回しや太神楽を江戸城外で取り締まったのは、次のうちどの人々でしょうか?
①町奉行所の与力・同心 ②徒目付と小人目付
③当番氏子町の鳶 ④当番大名家の家臣
9、天下祭が行われる際には、「祭礼番付」が作成されました。この「祭礼番付」はどのように使用するために作成されたのでしょうか?
最も適切なものを選びなさい。
①天下祭を宣伝するため作成された。
②見物人用のパンフレットとして作成された。
③江戸に出てきた人が地方へ持ち帰るお土産として作成された。
④祭礼が事前の取り決めどおり行われているかチェックするために作成された。
10、東都歳事記の中で「山王権現・神田明神に続きし大祭祀なり」と書かれている祭礼は次のうちどれでしょう?
①根津権現祭礼 ②赤坂氷川神社祭礼
③浅草三社権現祭礼 ④富岡八幡宮祭礼