今日は、先週金曜日に出題した模擬試験の正解をアップします。
今回は、間違がっている説明を指摘する問題を多くしました。
そのため、幅広い知識が必要なので、正解を見つけるのが結構大変だったことだろうと思います。
今回は、問題を難しくするために、間違い指摘の形式にしたのではありません。
多くの知識を確認していただき、総復習していただこうと思ったのです。
ですから、正解の数が少ないとがっかりしないで下さい。
知らないこと・不確かなことを確認して復習するきっかけとしてください。
1、④
山王権現については、夏検には出題されていませんが、本試検では必ず出題されると思っていますので、要注意です。
①山王権現の神領は、合計で600石でしたので間違いです。参考図書参照P14
②山王祭の行列が初めて江戸城内に入ったのは寛永12年で将軍家光の時ですので間違っています。参考図書参照P16
③山王祭の行列は山車行列の最後に神輿3基が渡りましたので間違っています。参考図書参照P26
④御雇祭についての説明は正しいので、答えはこれとなります。参考図書参照P33
2、④
夏検では「取り締る人々」からは出題されていませんが、1級で出題される可能性が高いので、よく勉強しておいてください。
①説明文の通りです。参考図書参照P30
②説明文の通りです。参考図書参照P36
③説明文の通りです。参考図書参照P37
④天下祭の行列の江戸城内への繰り入れには、徒目付と小人目付が立ち会うと参考図書に書いてあります。徒目付・小人目付は目付の下僚で、目付とは異なる役職です。これが間違いです。 参考図書参照P37
3、④
浅草蔵前牛頭天王は、「団子天王」と呼ばれていました。参考図書参照P52
過去のブログでも紹介してあります。
団子天王 をご覧ください。
4、①
富くじについての参考図書の説明はかなり詳しいので、江戸の富くじの知識として読むという面でも大変参考になります。よく読んでおくとよいと思います。
①江戸で富くじが最初に行われたのは牛込戸塚の宝泉寺でしたので間違いです。参考図書参照P60
②説明文の通りです。参考図書参照P60
③説明文の通りです。参考図書参照P61
④説明文の通りです。参考図書参照P62
5、④
相撲もかなり出題しやすい項目だと思っています。よく勉強しておいてください。
①説明文の通りです。参考図書参照P66
②説明文の通りです。参考図書参照P66
③説明文の通りです。参考図書参照P67
④同じ藩の抱え力士同志の取り組みはありませんでしたが、同部屋対決はありましたので、この説明文は間違っています。参考図書参照P68
6、②
寄席は、江戸時代後期に非常に盛んになりましたが、天保の改革を大きな制限をうけています。
それについて詳しく参考図書にかいてありますので、その部分を選択肢の中に織り込んであります。
①説明文の通りです。参考図書参照P73
②天保の改革で、演じるのが許された出し物は神道・心学・軍書講釈・昔噺でした。軍書講釈が漏れていますので、これが間違っています。参考図書参照P73
③説明文の通りです。参考図書参照P73
④説明文の通りです。参考図書参照P74
7、③
「聖と俗の空間」は、浅草と吉原・猿若町の関係について今まであまり触れられていない視点で書かれていると思います。ちょっと注目です。
①説明文の通りです。参考図書参照P81
②説明文の通りです。参考図書参照P82
③浅草寺は、浅草に三座が移転してくることに当初は反対していたので、この説明が間違いです。参考図書参照P82
④説明文の通りです。参考図書参照P82
8、③
「江戸神仏願懸重宝記」は、これまで馴染みのない書物ですので、結構難しい項目です。
しかも夏検では出題されていません。だからといって油断は禁物だと思います。
ここは、要注意です。よく読んでおいたほうがよいと思います。
①「錐大明神」- 説明文の通りです。参考図書参照P86
②「源覚寺」- 説明文の通りです。参考図書参照P86
③「笠森稲荷」- 疱瘡平癒を願う際には土の団子を供えますので、これが間違いです。P87
④「高尾稲荷」- 説明文の通りです。参考図書参照P88
9、②
「稲荷信仰と稲荷社」について夏検では出題されていません。
しかし、江戸では「伊勢屋・稲荷に犬の糞」と呼ばれるほど多い神社です。
これも出題可能性が高いのでよく勉強しておいてください。参考図書参照P91
選択肢①三囲稲荷は東之方大関で、過去何度も出題されています。
選択肢②鉄砲洲稲荷が西之方の大関です。鉄砲洲稲荷は、24日の「鬼平散歩in佃島」でご案内する神社です。
選択肢③能勢稲荷は鷗稲荷とも呼ばれる稲荷です。
選択肢④下谷稲荷は現在下谷神社と名前を変えています。
10、①
「流行神」というのは、あまり馴染みのない項目ですので、理解しにくい項目だと思います。しかも夏検では出題されていません。しかし、この項目は要注意だと思います。
覚えるのが難しいからといって軽視するのは危ないと思います。
よく読んでおきましょう。
嘉永2年の流行神は②翁稲荷 ③正受院の奪衣婆 ④お竹大日如来です。
選択肢①半田稲荷は麻疹流行のたびに人々が群参しましたが、嘉永2年の流行神ではありません。
参考図書参照P96
11、①
伊勢参りは、過去にも出題されていますので、要注意です。
①伊勢御師の最大の収入源だったものは、檀家の人々を伊勢神宮へ導き、自分が経営する宿坊に宿泊させることでした。参考図書参照P103
②説明文の通りです。参考図書参照P103
③説明文の通りです。参考図書参照P104
④説明文の通りです。参考図書参照P105
12、④
富士講は、江戸で非常に盛んでした。そこで、富士山信仰についても復習しておいてください。
①説明文の通りです。参考図書参照P107
②説明文の通りです。参考図書参照P108
③説明文の通りです。参考図書参照P109
④富士山の山開きは、現在は7月1日ですが、江戸時代には6月1日でした。富士講の部分だけでなく年中行事の方にも書かれていますので覚えておいてください。参考図書参照P109、P134
13、①
「厄災と慰霊」もあまりなじみのない項目です。なんで「江戸の祭礼と歳事」の参考図書に載っているのだろうと疑問に思った方もいるかもしれません。
そういう疑問のある項目こそ要注意だろうと考えこの問題を出題しました。
①惣五郎が直訴したのは4代将軍家綱です。参考図書参照P114
②説明文の通りです。参考図書参照P114
③説明文の通りです。参考図書参照P114
④説明文の通りです。参考図書参照P115
14、③
「江戸のおもな祭礼と歳事」から、夏検で「くらやみ祭」とも呼ばれる「府中六所明神祭礼」が出題されています。
そこで、東京で有名な神社の祭礼を覚えてもらうため選択肢としてあります。
①水天宮参り 説明文の通りです。参考図書参照P151
②湯島天神祭礼 説明文の通りです。参考図書参照P153
③佃島住吉明神祭礼では龍虎の頭が巡行しました。24日に開催する「鬼平散歩in佃島」では、これをご案内します。その前に右の写真でご案内です。参考図書参照P156
④王子権現祭礼 説明文の通りです。参考図書参照P157
15、③
今年は大阪でも江戸検が行われるので、西日本の祭礼にも念のため注意しておいたほうがよいと考えて、西日本の祭礼に関心をもってもらうため、あえて西日本の祭礼を選びました。
①和歌祭 説明文の通りです。参考図書参照P167
②津和野の鷺祭 説明文の通りです。参考図書参照P167
③小倉祇園太鼓 八坂神社に参籠した小倉藩主は細川忠興です。小笠原忠真は細川家が熊本に転封された後に入封した小倉藩小笠原家の初代藩主です。参考図書参照P169
④長崎くんち 説明文の通りです。参考図書参照P169
以上、長い文章で、すみませんでした。
読んでいいただいてお分かりになると思いますが、問題と選択肢とも、参考図書に記載されている順に並べてあります。
総復習しやすいように、そうしてありますので、是非活用してください。