京都では、紅葉めぐりの間に、老舗の味も楽しむこともできました。
今日は、老舗和菓子屋「とらや」の「虎屋菓寮京都一条店」についてご紹介します。
京都市営地下鉄「烏丸今出川」駅から徒歩5分です。 烏丸通りに面して和菓子を販売する「とらや京都一条店」があり、そこから西に入る一条通りの北側にあります。
右写真が正面からみた「虎屋菓寮」です。手前の通りが一条通りです。
虎屋は室町時代後期に京都で創業しました。
そして、江戸時代を通じて京都で営業していましたが、明治2年の東京遷都にともない、虎屋は東京へ進出します。
この際に、京都の店はそのままに残しておきました。
12代店主光正は、東京進出当初は元数寄屋町で営業しましたが、半年後には、赤坂に移転しました。これが現在の赤坂の虎屋です。
一方、京都でも虎屋は営業していました。これが、現在の「虎屋菓寮京都一条店」につながっているようです。
元々、虎屋には、東蔵と西蔵があったそうですが、現在残されている蔵は江戸時代後期の天明8年(1788)の火災の後に再建された東蔵だそうです。
「季節の生菓子」というメニューでは、季節に応じた生菓子が選べます。
値段は、1134円~です。
菓子の種類には「初時雨」「紅葉焼」「蜜柑餅」など秋にちなむ菓子がありました。その中に「亥の子餅」がありました。
「亥の子餅」は、最近では、あまり聞きなれない菓子名ですが、江戸検1級を受検された方には印象深い菓子名だと思います。
10月の初めての亥(いのしし)の日は、「玄猪(げんちょ)」と呼ばれました。
この日には、厄除け・厄払いのため餅が食べられました。
これが「亥の子餅」です。
東都歳事記によれば、この日は諸大名が江戸城に登城し紅白の餅を賜りました。
そして武家では、将軍家にならって紅白の餅が家臣に配られ、町家では、牡丹餅が食べられたと書いてあります。
説明書きには、「茶道の炉開きに使用されるお菓子で、きな粉、干柿、黒胡麻を混ぜ込んだ生地で餡を包んだもの」と書いてありました。
東都歳事記には、玄猪の日には「炉開き、炬燵開き」とも書かれています。
「炉開きに使用されるお菓子」というのが京都らしいと思いました。
ところで、今年の江戸検1級の書き取り問題に次のような問題が出題されました。
江戸城では、さまざまな年中行事が行なわれました。では、10月に行なわれ、厄除けとして将軍が大名などに餅を与える行事を、何と呼んだでしょう? 漢字2字で書いてください。
もう正解はおわかりだと思いますが、「玄猪」です。
赤印が虎屋菓寮京都一条店です。
ピンクは販売の「とらや一条店」です。



