人気ブログランキング | 話題のタグを見る
能勢妙見東京別院②

 今日は、能勢妙見山東京別院の2回目です。

 能勢妙見山東京別院には、今年の江戸検の参考図書「祭りだわっしょい!江戸の祭礼と歳事」に書かれていた「鷗稲荷」が鎮座しています。

 今日は、その「鷗稲荷」について紹介します。

「祭りだわっしょい!江戸の祭礼と歳事」には、概ね次のように書かれています。

鷗稲荷は、もとは外神田の能勢家の上屋敷にあったお稲荷さんで、狐憑きに霊験のあるお稲荷さんとして江戸時代有名でした。

ここで授与されるお札は、狐に憑かれないように、あるいは憑いた狐を払う効果があると信じられたお札で、表面を黒く塗りつぶし、真っ黒なため「能勢の黒札」として有名でした。

鷗稲荷は、山門を入ったすぐそばにあります。

能勢妙見東京別院②_c0187004_09425222.jpgこの鷗稲荷についての由来等も能勢御住職様に詳しく教えていただきました。

能勢家23代能勢頼次が、慶長19年(1614)の大坂冬の陣に徳川方に参陣して戦いました。

しかし、豊臣方の攻撃も激しく、能勢家軍勢は後退をよぎなくされ川べりに追い詰められ、豊臣方の攻撃を防ぐためには川を渡る以外術がないと絶体絶命の危機に陥りました。

この時、能勢頼次は手にしていた刀で川面を斬りました。

すると不思議なことに水が割れて川を渡れるようになり、能勢軍は無事脱出することができたそうです。

そして、川面が割れた際に、鷗が飛び立ったそうです。

こうした奇瑞があったことから「鷗稲荷」と名付けられているそうです。

また、この時に能勢頼次が持っていた刀は「浪切丸」と名付けられたそうです。

能勢妙見東京別院②_c0187004_09425950.jpg江戸時代、能勢家上屋敷は、神田佐久間町にありました。

幕末の切絵図をみると、「能勢熊之助」と書かれた屋敷が、津幡藤堂家の上屋敷の東側にあります。

現在の秋葉原駅の東側の三井記念病院辺りだと思います。

この上屋敷にお祀りされたのは、明和8年(1771)で、明治35年に、能勢家下屋敷であった現在地に遷座されました。

「能勢の黒札」は、現在でも、4月15日の例大祭および15日に近い日曜日にだけ授与されるそうです。

従って、それ以外の日には授与されません。

授与される日には相応の数の「黒札」が用意されるのですぐになくなるということはないそうです。

できれば来年の4月15日に再びお参りしてみたいと思います。

鷗稲荷の向かい側に「水神様」が祀られた水神堂があります。

小ぶりですが立派なお堂で、このお堂は何かなと以前から不思議に思っていましたが、先日の「鬼平散歩in本所」の御住職様の説明で理解できました。

能勢妙見東京別院②_c0187004_09440675.jpg御住職様のお話では、その由来は次のようです。

昭和20年3月10日の東京大空襲では、本所地区は壊滅的な打撃を受け、多くの人々が生命をおとしました。

この時、能勢妙見東京別院の本堂は焼失したそうです。

まだ幼かった御住職様と先代御住職様は、せめて妙見菩薩様はお守りしようとして妙見菩薩様を運び出そうとしましたが、周辺は火の海でとても運び出せることは難しい状況でした。 

そこで、本堂前にあった井戸の中に、妙見菩薩様を沈めました。

これにより、幸いなことに妙見菩薩様は焼失を免れたそうです。

これは水神様が助けてくれたものだと考え、戦後、井戸のあった場所にお堂を建てて、感謝をこめて水神様をお祀りしたのだそうです。

 御住職様のご説明でいろいろなことがわかりました。

 能勢御住職様ありがとうございました。

 次回は、能勢妙見と勝海舟の関係について書こうと思います。



by wheatbaku | 2015-12-04 09:32

江戸や江戸検定について気ままに綴るブログ    (絵は広重の「隅田川水神の森真崎」)
by 夢見る獏(バク)
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
以前の記事
2026年 07月
2026年 06月
2025年 07月
2025年 06月
2025年 05月
2025年 04月
2024年 12月
2024年 11月
2024年 10月
2024年 09月
2024年 07月
2024年 06月
2024年 05月
2024年 04月
2024年 03月
2024年 02月
2024年 01月
2023年 12月
2023年 11月
2023年 10月
2023年 09月
2023年 08月
2023年 07月
2023年 06月
2023年 05月
2023年 04月
2023年 03月
2023年 02月
2023年 01月
2022年 12月
2022年 11月
2022年 10月
2022年 09月
2022年 08月
2022年 07月
2022年 06月
2022年 05月
2022年 04月
2022年 03月
2022年 02月
2022年 01月
2021年 12月
2021年 11月
2021年 10月
2021年 09月
2021年 08月
2021年 07月
2021年 06月
2021年 05月
2021年 04月
2021年 03月
2021年 02月
2021年 01月
2020年 12月
2020年 11月
2020年 10月
2020年 09月
2020年 08月
2020年 07月
2020年 06月
2020年 05月
2020年 04月
2020年 03月
2020年 02月
2020年 01月
2019年 12月
2019年 11月
2019年 10月
2019年 09月
2019年 08月
2019年 07月
2019年 06月
2019年 05月
2019年 04月
2019年 03月
2019年 02月
2019年 01月
2018年 12月
2018年 11月
2018年 10月
2018年 09月
2018年 08月
2018年 07月
2018年 06月
2018年 05月
2018年 04月
2018年 03月
2018年 02月
2018年 01月
2017年 12月
2017年 11月
2017年 10月
2017年 09月
2017年 08月
2017年 07月
2017年 06月
2017年 05月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月
2013年 11月
2013年 10月
2013年 09月
2013年 08月
2013年 07月
2013年 06月
2013年 05月
2013年 04月
2013年 03月
2013年 02月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 11月
2012年 10月
2012年 09月
2012年 08月
2012年 07月
2012年 06月
2012年 05月
2012年 04月
2012年 03月
2012年 02月
2012年 01月
2011年 12月
2011年 11月
2011年 10月
2011年 09月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 06月
2011年 05月
2011年 04月
2011年 03月
2011年 02月
2011年 01月
2010年 12月
2010年 11月
2010年 10月
2010年 09月
2010年 08月
2010年 07月
2010年 06月
2010年 05月
2010年 04月
2010年 03月
2010年 02月
2010年 01月
2009年 12月
2009年 11月
2009年 10月
2009年 09月
2009年 08月
2009年 07月
2009年 06月
2009年 05月
2009年 04月
2009年 03月
2009年 02月
2009年 01月
2008年 12月
ブログパーツ
ブログジャンル
歴史
日々の出来事