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小石川七福神(七福神めぐり)

 

 小石川七福神巡りをしてきました。

 七福神めぐりは、長いこと、お正月の恒例行事として行ってきて、このブログにも以前書いていましたが、ここ2年ほどは、廻ることができませんでした。

 そこで、今年は思い切って、七福神巡りのための時間を作り、一昨日、小石川七福神巡りをしてきました。

 日枝神社、神田明神、湯島天神に初詣をした後でしたので、茗荷谷駅をスタートしたのは3時になってしまいました。

 日没が5時ですので、あわただしい七福神巡りとなりましたが、2時間で回りきりました。

 

小石川七福神は、平成7年に始まった比較的新しい七福神です

小石川七福神は次の8か所に鎮座しています。

小石川七福神(七福神めぐり)_c0187004_10051147.jpg深光寺 - 恵比寿

徳雲寺 - 弁財天

極楽水 - 弁財天

宗慶寺 - 寿老人

真珠院 - 布袋

福聚院 - 大黒天

源覚寺 - 毘沙門天

東京ドーム - 福禄寿

 東京ドームを起点とする道順と茗荷谷駅を起点とする道順がありますが、茗荷谷駅を起点にした方が、下り坂になるので、私は、茗荷谷駅からスタートしました。


1
、深光寺(恵比寿)

 深光寺は、茗荷谷駅2番出口を出て、左に行けば下り坂となり、右に行けば春日通りになります。その左側の下り坂を5分程下って行きます。すると拓殖大学の正門に出ます。その正門の向かい側の坂をすこし登ると本堂です。

深光寺は「しんこうじ」ではなく、「じんこうじ」と呼ぶようです。

浄土宗のお寺で寛永16(1639)に創建されました。

小石川七福神(七福神めぐり)_c0187004_10031077.jpg
 深光寺の本堂右手に恵比寿様が鎮座しています。

 ここに、色紙や案内図が揃えられていましたので、ここで色紙(500円)と案内図(100円)を購入してスタートしました。

小石川七福神(七福神めぐり)_c0187004_10031757.jpg
 本堂左手前には、滝沢馬琴のお墓があります。

 戒名が「著作堂隠誉簑笠居士」となっています。原稿料をもらった作家第一号であったといわれている滝沢馬琴らしく「著作堂」という戒名となっていますね。

 御住職のお話では、滝沢馬琴の御子孫のお墓もあるそうです。

小石川七福神(七福神めぐり)_c0187004_10032738.jpg


2
、徳雲寺(弁財天)

深光寺から徳雲寺に向かいましたが、徳雲寺に着くまでちょっと手間取りました。

徳雲寺は、南に面して表門があるものとばっかり思っていました。
 しかし、表門は春日通り側(つまり北側)にありました。

 徳雲寺は、臨済宗円覚寺派のお寺で寛永7年(1630)に創建されました。

小石川七福神(七福神めぐり)_c0187004_10033411.jpg

 徳雲寺の弁財天は、見慣れた女性像ではありませんでした。

 徳雲寺の弁財天は人面蛇身の弁財天でした。
 人面蛇身の弁財天なんてあるのと意外に思う方も多いと思います。

民間信仰には頭が老人で身体が蛇の姿をした宇賀神という神がありましたが、中世に伝来の弁財天と宇賀神この宇賀神と弁才天が習合して宇賀弁財天として信仰されました。

そのため、人面蛇身の弁財天もいらっしゃいます。

 徳雲寺の弁財天は、鎌倉の円覚寺の大鐘弁財天の分身だそうです。

小石川七福神(七福神めぐり)_c0187004_10034038.jpg

3、極楽水(弁財天)

極楽水は、現在は小石川パークタワーという高層の分譲マンションの中庭の中にあります。

小石川七福神(七福神めぐり)_c0187004_10035781.jpg
 極楽水の弁財天は、白蛇の弁財天と説明書に書いてありますが、実際には開扉されていませんでした。

小石川七福神(七福神めぐり)_c0187004_10035264.jpg

4、宗慶寺(寿老人)

 小石川パークタワーの道を一つ挟んだ北側に宗慶寺があります。

宗慶寺は、応永22年(1415)浄土宗中興の祖、了誉聖冏(りょうよしょうげい)というお坊さんが開いた庵が始まりです。

その後、徳川家康の生母お大の方が現在の伝通院に葬られ、聖冏(しょうけい)の開いた庵が移され「伝通院」とされました。つまり、「伝通院」の元となったお寺です。

 元和7年(1621)徳川家康の側室「茶阿の局」の墓所となり、法名にちなみ吉水山朝覚院宗慶寺と称するようになりました。
 「
茶阿の局」は松平忠輝の母です。そうして関係から、三つ葉葵の紋があります。

小石川七福神(七福神めぐり)_c0187004_10150159.jpg
 寿老人は、本堂の回廊に鎮座していました。

小石川七福神(七福神めぐり)_c0187004_10150796.jpg

5、真珠院(布袋)

 真珠院の本堂は、非常に近代的なお寺でした。

松本藩初代藩主水野忠清を開基として貞享元年(1684)年に創建されました。

水野忠清は家康の生母於大の方の甥となります。つまり徳川家康と従兄弟ということになります。

小石川七福神(七福神めぐり)_c0187004_10040424.jpg
 布袋様は、本堂右手の階段をあがったところの布袋堂に木彫の布袋様が祀られていました。

小石川七福神(七福神めぐり)_c0187004_10041121.jpg
 また、本堂下の通路を抜けると裏手が墓地になっており、そして墓地の奥に大きな布袋様の石像がありました。

小石川七福神(七福神めぐり)_c0187004_10041638.jpg

6、福聚院(大黒天)

 福聚院は、伝通院の山門の手前にあります。

 もともとは伝通院の子院だったようです。

小石川七福神(七福神めぐり)_c0187004_10043145.jpg
 ここの大黒様は「叶大黒」として有名です。

 第9回江戸検の「今年のお題『祭礼と歳事』」の参考図書「祭りだわっしょい!江戸の祭礼と歳事」P120にも載っています。

それによると一般的は大黒像と違い、右手で袋の口を握り、左手で打出の小槌を握っていることから「叶(かなえ)の大黒」と呼ばれ、願い事が叶うと信じられ、甲子の日には大勢の参詣者で賑わったと書いてあります。

通常は、正月3日と甲子の日にしか、開扉されませんが、今年は1月7日が甲子であるため、特別に1月1日から7日まで開扉しているとのことで、運よく「叶の大黒」を拝むことができました。

「叶の大黒」は、武装したスタイルをしています。そして、製作年代が鎌倉時代に遡ることなどから貴重なものとして、文京区の文化財に登録されています。

小石川七福神(七福神めぐり)_c0187004_10042351.jpg

 福聚院は幼稚園を併設していて、境内が園庭となっています。
 その園庭の一画に咳が治るとお礼に唐辛子を供える咳止め地蔵が祀られていました。

小石川七福神(七福神めぐり)_c0187004_10292269.jpg
7、源覚寺(毘沙門天)

 源覚寺は、「こんにゃく閻魔」として知られているお寺です。

 その由来は、ある老婆が眼病治癒の願を閻魔にかけたところ、閻魔がその右目を犠牲にして老婆の眼病を治したと夢枕に立ち、眼が治ったので、老婆の好物のこんにゃくを断って供えたというものです

 こんにゃく閻魔も「祭りだわっしょい!江戸の祭礼と歳事」に載っていましたね。

小石川七福神(七福神めぐり)_c0187004_10044895.jpg

 毘沙門天様は、本堂脇の毘沙門堂に安置されていました。
 源覚寺に着いたころは夕闇せまる頃でしたが、毘沙門天はライトアップされていました。

小石川七福神(七福神めぐり)_c0187004_10044050.jpg
8、東京ドーム(福禄寿)

 東京ドームに着いたのは4時45分でした。もうすっかり夕闇が迫っていました。

 スタンプ等は、22番ゲート向かいにある総合案内所に置いてありました。

 22番ゲートは、正面ゲートのようで、水道橋駅(つまり南側)にありますので、源覚寺からは、東京ドームの周囲を回るようにして向かいました。

 東京ドームでは、御朱印もスタンプ形式でした。

小石川七福神(七福神めぐり)_c0187004_10045520.jpg
 福禄寿様は、総合案内所から少し離れた場所にありました。
 分りにくいところにありますので、七福神めぐりをされる方は、総合案内所に鎮座されている場所を確認するとよいでしょう。

 福禄寿様は木陰に安置されていましたので、お参りした時には、スライドを使用しないとダメなほど暗くなっていました。

小石川七福神(七福神めぐり)_c0187004_10050385.jpg

 曇り空のため日没も早く感じられる天気なので急いで廻りましたが、まだ松の内ということもあり、各寺社で丁寧に御対応いただきました。
 
 日枝神社・神田明神・湯島天神で初詣、そして小石川七福神巡りを行い、今年も良い年になるようにお願いができ 有意義な一日でした。







by wheatbaku | 2016-01-08 09:28 | 七福神めぐり

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