上野東照宮についての4回目は唐門です。
唐門は、社殿の前にある門ですが、修復が完了して、金色色に輝いています。
ここで有名なのが、唐門の左右にある昇り龍・降り龍の彫刻です。
社殿を囲う透塀と唐門の間に嵌め込まれているように設置されています。
この彫刻は名工左甚五郎の作と伝えられています。
ところで、この龍ですが、左右の龍どちらも上に向かって登っているように見えます。
はっきりそれがわかるように写真をアップして掲載しておきます。
上が右側の龍です。下が左側の龍です。


両方とも上を向いているように見えます。
これがどうして「昇り龍・降り龍」と呼ばれるのか不思議です。
実は、この彫刻ですが、向かって右側の龍の頭は下を向いています。左側の龍の頭は上を向いています。
「ははぁ~ん。そうか! 右の龍は頭が下を向いているから、こっちが降り龍だ!」と思うと「あに はからんや」、これが違っていて、右側の龍が昇り龍だそうです。
偉大な人ほど頭を垂れるということから、頭が下を向いているものが昇り龍だそうです。
では、頭も胴体も上を向いているのが「降り龍」となります。
この理由は、頭をもたげて傲慢な態度をとっているものは、いずれ降る運命にあるということを暗示しているため「降り龍」と呼ばれているそうです。
実に、哲学的ですね。驚きました。
拝観料500円を払って、透き塀の中に入り、社殿側から、唐門を見ると、「諫鼓鶏」の彫刻が施されています。
ところで、こちらも少し説明が必要かと思います。
「諫鼓鶏」というのは、「政治が好ましくない時に人民に諫言させるために天子が宮殿の前に太鼓を設置しましたが、善政が行われ世があまりにも平和なので、太鼓の上に鶏が止まって遊ぶほどになった」という故事から、「天下泰平」の象徴と言われています。
「天下泰平」なることを願って、この彫刻が施されているとのことです。
「諫鼓鶏」というからには、太鼓がつきものです。
説明板を見ると左右の門に「諫鼓鶏」の彫刻がされていると書いてあります。
社殿から見て左側の門扉には、太鼓が彫刻されていますので、あきらかに「諫鼓鶏」です。


太鼓がなくて、どうして「諫鼓鶏」なのかと思いました。
じつは、右側にいる2羽の鶏は、雌鶏と雛鶏だそうです。
そして、右左一体の彫刻で「諫鼓」の周りで鶏一家が遊んでいる様子を彫り込んだ「諫鼓鶏」を表しているそうです。
「なるほど。だから右側の扉には太鼓がないのだ」と納得しました。



