今日からは定火消屋敷の紹介をしていきます。
定火消屋敷は10カ所にありました。
お題テキスト『江戸の大変』によれば、次の10か所にありました。
八重洲河岸・赤坂溜池・半蔵門外・御茶ノ水・駿河台・赤坂門外・飯田橋・小川町・四谷門外・市ヶ谷左内坂
5年前の消防博物館の定火消の特別展の際に、定火消屋敷の配置図が展示されていました。
それが下記写真ですが、これによれば
①飯田町、②四谷御門内、③小川町、④赤坂御門外、⑤市谷左門坂、⑥駿河台、⑦半蔵門御門外、⑧赤坂溜池(溜池之端)、⑨お茶の水(御茶之水)、⑩八代洲河岸 となっていました。
お題テキストとは呼称(例えば八重洲河岸が八代洲河岸となっている等)や順番は違っていますが、基本的には同じ場所です。
地図を見て一目でわかると思いますが、定火消屋敷は江戸城を取り巻くように配置されています。
しかも北から西にかけて多くの定火消屋敷が配置されています。
定火消屋敷が江戸城の北西部に重点的に置かれているのは、江戸の火災が北西の季節風の激しく吹く冬に多発していたことに関係しています。
北西部から出火した場合、江戸全域が風下となって大火に発展する危険が大きく、江戸城も危険にさらされるからです。
これらの定火消屋敷を、次回からお題テキストの順番通りに案内します。
ただし、テキスト通りに案内すると江戸の南にいったり北に行ったりしますがご容赦ください。
最初となる次回は、八重洲河岸の定火消屋敷をご案内します。
少しスペースが空きましたので、火事の際の指揮命令について触れておきます。これは「江戸の火消」に詳しく書かれていますので、それを参考に書いていきます。
消防行政の最高責任者は老中ですが、実権は若年寄が握っていました。
重大な火事の際には、若年寄自身が現場で指揮をとることもありました。
定火消は当然出動しますが、定火消が出動する際、先頭は纏持が進み、 定火消役は騎馬で進み、定火消役の後には高張提燈が並び、その後に梯。龍吐水などの火消道具が続きました。
そして、火事の現場には、目付や使番も出動しました。
消防担当の目付は「火口番」と呼ばれ、火消役を監督し、その動きを若年寄に報告しました。
使番にも「火口番」があり、火事場を駆け回って火事の状況や消し止め状況を将軍に報告しました。
さらに、町火消が出動する際には、町奉行も出動することがあります。
このように多くの役職の人たちが火事の現場に出動しているんですね。
火事場はまさに戦場ですね。みんな気が荒くなるから火消の喧嘩も起きるはずですね。


