文京学院大学「大江戸八百八町を守った男たち」開講
昨日、文京学院大学生涯学習センターで、「大江戸八百八町を守った男たち」というタイトルで「江戸の町奉行」について説明してきました。
「大岡越前」や「遠山の金さん」でおなじみの町奉行は、現在で言えば、東京都知事、警視総監、東京高等裁判所長官、消防総監兼任しているようなもので、大変な激職でした。
今回の講座は、町奉行の仕事のうち、司法・警察に関係することを中心に講義する講座でした。

昨日はその講座の2回目でした。
1回目で、町奉行の職務内容や町奉行所の変遷などを解説してありますので、昨日は主に、容疑者の取り調べ方法、犯罪と刑罰の関係などについてお話しました。
取り調べでは、お白洲での取り調べ中は、町奉行は、座布団も敷かず、煙草盆もなく、寒中でも火鉢がなく、暑中でも扇も使わず、取り調べ中は席もたたず、膝もくずさなかったということから、時代劇の「遠山の金さん」のようにお白洲で啖呵をきることは絶対なかったといったお話をしました。
また、判決の言い渡しを「落着」といいますが、刑罰のうち、中追放以下は町奉行単独で刑罰を確定できましたが、重追放以上は老中の指図が必要で、さらに遠島以上は将軍の裁決が必要でしたので、「遠山の金さん」のように吟味終了後、即座に「打ち首・獄門」と言い渡すようなことはできなかったということなどをお話ししました。
1時間30分の短い時間でしたが、受講された皆さんには、大変興味をそそられた様子で、熱心に聞いていだだきした。
皆さんが大変熱心に聞いていただいたので、話していた私も楽しく講義することができました。
受講いただいた皆様、ありがとうございました。
講義後は、オプションで、大学のキャンパス近くにある八百屋お七ゆかりの「大円寺」と「円乗寺」をご案内するミニ史跡散歩を行いました。
下写真は、円乗寺の八百屋お七のお墓をお参りする参加者の皆さんです。
