角長の「濁り醤(にごりびしお)」(醤油発祥の地③)
太田久助吟製を訪ねたあと、同じ伝建地区にある角長に向かいました。
湯浅で醤油屋さんといえば「角長」です。(下写真)

角長は、天保12年(1841)創業の老舗の醤油メーカーです。 -
湯浅には、最盛期には92軒の醤油屋がありました。醤油が興国寺のある紀伊由良でなく湯浅で発展したのは、湯浅のほうが「水」が良かったからだそうです。つまり、由良の水系は、鉄分が多くて、醤油の醸造にはあまり適していなかったそうです。
しかし、それだけあった醤油屋も、戦後20数軒となり、その後、徐々に減少し、現在は、江戸時代から続く醤油屋は角長だけとなりました。

角長は、江戸時代から受け継ぐ醸造蔵で、昔からの手法に基づき手づくりを続けています。
角長でも醤油を買ってきました。
角長での一番人気は、「濁り醤(にごりびしお)」 です。(下写真)

「濁り醤(にごりびしお)」は、多くの醤油は火入れといって加熱する行程が加えられますが、圧搾も加熱もせず、麹が原料を分解してできた汁のみを取り出す、人の手を全く加えていない醤油です。
角長のお店のそばに「醤油資料館」(下写真)があります。

その2階で「濁り醤(にごりびしお)」の製造方法をビデオを見せてもらえます。そのビデオで濁り醤油の作り方がよくわかりました。
醤油資料館の内部は写真撮影できませんので、外観だけ撮影しました。
できあがった醤油は、酵母の影響で通常の醤油に比べ少し濁った色になることから「濁り醤」と名付けられました。
この醤油は、完成させるまでに約10年かかったそうです。
いつも使っているものに比べて大変まろやかなものでした。保存期間が1年あるということなので、少しづつ、味わっていきたいと思います。
角長の裏側は大仙堀という堀が残されています。昔、この堀を利用して船に積んだ醤油を運びだしたものだそうです。醤油蔵と堀がみごとにマッチして素晴らしい景観を作り出していました。

赤印が角長です。青印が太田久助吟製です。

