肥後細川庭園(新江戸百景めぐり㊿)
久しぶりに、新江戸百景めぐりを更新します。
今月の9日に、毎日文化センターで目白駅をスタートして、神田川沿いに散歩しましたが、その時に案内した中に「肥後細川庭園」があります。この「肥後細川庭園」も『新江戸百景めぐり』(小学館刊)で紹介されていますので、今日は、この肥後熊本庭園を取り上げて案内します。
『新江戸百景めぐり』(小学館刊)では87ページの第38景で紹介されています。
下写真は、庭園内にある松聲閣(しょうせいかく)です。

最初、「肥後細川庭園」と聞いて、そんな庭園が東京にあったかぁと思いました。実は、肥後細川庭園は、以前は「新江戸川公園」と言っていた公園で、平成29年3月から肥後細川庭園に名称を変更したものでした。
庭園入口に掲げられている庭園名は、細川護煕元首相の筆です。

肥後細川庭園がある一帯は江戸時代末期には御三卿の清水家、その後、一橋家の下屋敷となり、幕末に肥後熊本藩細川家の下屋敷となりました。
明治15年からこの地が細川家の本邸となり、現在の肥後細川庭園の台地の上の部分に本邸が造られました。その屋敷は和敬塾として現在も残っています。和敬塾は、私はまだ訪ねてことがありませんが、月に一度公開されているようです。
第2次世界大戦後、この土地は細川家の手を離れ、その後、西武鉄道が入手するなど何回か所有者が変わった後、昭和34年に東京都が敷地を買収し昭和36年に都立公園として開園し、さらに昭和50年に文京区に移管されました。
肥後細川庭園は、細川家下屋敷の庭園の跡地をそのまま公園にしたものです。
下写真は紅葉の始まった庭園の様子です。11月9日の散歩の際に撮りました。

〈庭園の見どころ〉
肥後細川庭園は、庭園の中央に大きな池がある池泉回遊式庭園です。目白台台地が神田川に落ち込む斜面地の起伏を活かし、湧水から流れ出した細流が池に流れ込んでいて、変化に富んだ景観をつくり出しています。
庭園の中央にある池をめぐると、礼拝石(らいはいせき)、雪見灯籠、亀石などの見どころがあります。
礼拝石からは庭園全体を見渡すことができます。手前の石が礼拝石です。

雪見灯籠は、灯籠の高さが低く、笠が大きく、短い3本脚をもつ灯籠です
雪見灯篭という名前の由来は諸説あるそうですが、笠に積もった雪を鑑賞して楽しむものという説が私は気に入っています。

亀石は、亀の形をしている石で、言われなくてもわかるほど亀に似ています。

また、庭園には、肥後六花(肥後花菖蒲、肥後椿、肥後山茶花、肥後芍薬、肥後菊、肥後朝顔)のうち、肥後花菖蒲、肥後椿、肥後山茶花、肥後芍薬が植えられていて、それぞれの花の季節に花を見ることができます。
私たちが訪ねた11月初旬には、山茶花が咲き始めていました。(下写真)
〈松聲閣(しょうせいかく)〉
入口にある建物は松聲閣と呼ばれ、大正時代の建物です。(最上段写真)
もと細川家の学問所だった建物で、一時期は細川家の住まいでした。細川護熙元首相も暮らしたことがあるそうです。下写真は、庭園側からみた松聲閣です。
整備工事等を行い、平成28年1月にリニューアルオープンしました。
玄関入口に掲げられている額は細川護煕元首相の筆によるものです。(下写真)

松聲閣は2階建で、各部屋には、肥後六花の名前が付けられています。
1階に休憩室と4つある集会室があります。
1階の喫茶室「椿」では500円で抹茶を味わうことができます。下写真は「椿
の室内の写真です。

庭園をみながらのお抹茶の味わいは格別です。(下写真)

2階には展望所があります。展望所といっても座敷です。
廊下に立てば目の前に庭園が広がっていて、庭園が一望にできます。展望所からの眺望も見事です。(下写真)
また、部屋内に公園の解説ビデオが流されていて、ゆっくり休みながらビデオを見ることができます。

〈永青文庫〉
肥後細川庭園と永青文庫の間の門扉は10時から16時まで開門されていて、この時間帯は二つの施設の回遊が可能です。 ですから、肥後細川庭園から、永青文庫にも行くことができます。現在の建物は旧細川侯爵家の家政所(事務所)として昭和初期に建設されたものです。下写真が永青文庫の入口です。

永青文庫は、昭和25年、細川家16代細川護立によって、細川家に伝来する文化財の散逸を防ぐ目的で財団法人として設立され昭和47年から一般公開を始めました。
永青という名称は、細川家の菩提寺である京都建仁寺塔頭永源庵の「永」と細川家初代の細川藤孝の居城青龍寺城の「青」の二字をとって細川護立が名付けたものです。
永青文庫の展示室は写真厳禁ですが、建物内の一部は写真撮影可能です。下写真は、永青文庫発行の書物等を見ることができる部屋の写真です。

赤印が肥後細川庭園です。
青印が永青文庫です。
肥後細川庭園には、東京メトロ江戸川橋駅が近いように思っている人が多いと思います。私もその一人ですが、都電の早稲田駅からの方が近いことに今回気が付きました。

