
彰義隊が、上野寛永寺に立てこもり、官軍と戦ったことは知っていた。しかし、その際、輪王寺宮公現法親王も一緒に寛永寺にいたことは、この小説を読んで初めて知った。
彰義隊が敗れた後、府内に潜伏し、榎本武揚が指揮する軍艦により、東北に逃れ、会津を経由し、仙台藩に行き、奥羽越列藩同盟の盟主となったということも初めて知ったが、奥羽越列藩同盟の盟主が皇族であったことに驚いた。会津藩が降伏後、法親王も官軍に降伏し、京都で蟄居謹慎し、その後許され、北白川宮能久親王(きたしらかわのみや よしひさしんのう)となり、軍人として活躍した生涯を描いているが仙台までの前半生が中心となっている。
公現法親王が奥羽越列藩同盟の盟主になるキッカケは、法親王が幕府の依頼を受けて東征大総督・有栖川宮熾仁親王を駿府に訪ね、新政府に前将軍徳川慶喜の助命と東征中止の嘆願をした時の有栖川親王の対応によると描いており、最後まで有栖川親王との確執があったことも描いていることが印象に残った。
奥羽越列藩同盟には、法親王を天皇に擁立しようとしたとの説もあり、機会があったらこのことにふれた本も読んでみたいと思っている


